経験値 〜 NC第2節 横浜FM戦@ニッパツ 後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

2015/3/28(土) 14:00 KICK OFF

横浜F・マリノス 2-0 清水エスパルス(前半0-0)

【入場者数】
10,192人

【得点】
59分 オウンゴール(横浜FM)
69分 ファビオ

【出場選手】《清水のみ》
GK 碓井 健平
DF 犬飼 智也
DF 三浦 弦太
DF 平岡 康裕
DF 福村 貴幸
MF 竹内 涼
   (→63分  MF 六平 光成)
MF 本田 拓也
MF 大前 元紀
MF 白崎 凌兵
   (→70分  FW 村田 和哉)
FW ミッチェル デューク
   (→60分  FW 長沢 駿)
FW ピーター ウタカ

【警告・退場】
85分退場 碓井 健平(清水)【得点機会阻止(他)】

【主審】
廣瀬 格

==========

こういった試合の評価は分かれるものです。

前半の試合展開を見れば、あの中で決めるべきゴールを決めていれば勝利を掴むことができたということもできるし、失点を許してからの崩れぶりを見れば、負けるべくして負けたということもできるでしょう。

確かなことは、これでカップ戦は2連敗、公式戦としては3連敗となるということ。

鹿島戦で快勝し歓喜の中で迎えた3月の戦いは、終えてみればその勝利のみということになりました。


ウタカとデューク。

この2人を初めて先発で同時起用した試合でした。

ウタカをCFの位置に、その下にデュークを置くという並びは、解説の言う通りに、それぞれの適性から見れば逆の方がよかったのかもしれません。

しかし、大榎監督の過去のコメントから推測すれば、守備の際の効率性を考えた上での並びだったのだと思われます。

そして、これまでのキャリアではサイドで起用されることの多かったデュークを中央にもってきたのは、おそらく彼ら2人をできるだけ近い位置でプレーさせたかったのだと思います。

試合の最中にもそのような指示が大榎監督から飛んでいたようです。


誤解を招くことを恐れずにいえば、彼らが先発で起用されるようになってからの試合は、全て負けています。

そして、総入れ替えであった山形戦を抜きにしても、試合ごとに攻守ともにメンバーの入れ替わりが行われています。

鹿島戦、新潟戦の結果を"良し"とするならば、こういったことは避けられるべきで、メンバーをいじらずに臨むべきでした。


しかし、ここには大榎監督の確固たる意思のもとに行われたチャレンジがあったと思います。

リスクを冒してでも、ウタカとデュークを使っていく価値があると考えたのだと。

この試合では負けてしまいましたが、経験値を積むという意味においては、それは果たせたのかもしれません。

試合の序盤は、ウタカとデュークだけで攻めさせるのかと思うほどに、幅のない攻撃でした。

しかし、そこに白崎が絡み、元紀が絡み、さらには竹内や福村が絡み…。

決まってもおかしくないようなシュートは、ウタカとデュークだけではなく、白崎、元紀、福村、平岡など、様々な選手から放たれました。

決まりはしませんでしたが、非常に可能性を感じる攻撃であったと思います。


もちろん、公式戦である以上、勝利が求められますし、どんなにいい攻撃をしても、ゴールが決まらなければ評価することはできません。

しかし、百歩譲って割り切って考えれば、ここ3試合で試行した様々な組み合わせが、今後のリーグ戦に生かされるということも十分にあるだろうと思います。


山形戦で持ち味を見せた白崎を先発起用。

移籍加入したばかりで、おそらくモチベーションはMAXであったであろう福村も左SBで先発。

竹内はボランチに、犬飼は右SBに。

CBの組み合わせは平岡と弦太で、GKは3年ぶりの公式戦出場となる健平。


あちこちでパスが発生しましたが、意思の疎通という点からみれば、無理もないほどにメンバーは変わっています。

おそらく、11人全員を総入れ替えするよりも、今回のようにところどころ変わる方が、連係面ではやりにくいでしょう。

それに加えて、未だに"活かし方"がチームで共有できていない両外国人が同時先発。

それであれだけの攻撃ができたことを、前向きに考えるのが一番のように思います。


失点後のリアクションは、非常に残念でした。

ほぼ全員が下を向き、チームとしてのルールが次々に崩壊していくのが手に取るように伝わってきました。

健平が退場した時点で、現実的には勝機はなくなっていたとは思いますが、それがそのまま選手たちのプレーに表れてしまっていました。

DFラインで修正を図るべき平岡がオウンゴールの"当事者"だったことも影響したかもしれません。

プレーを見れば、彼に責任のあるオウンゴールではないことは明白ですが、彼自身が責任を感じるあまりに周囲への働きかけを行うことができなかったと想像できます。

ゴールマウスを守った弦太からは闘志が感じられましたが、チームとしては、戦術も何もなくただ守るだけの9分間でした。

プロの試合としては、失格だと思います。


グループ予選の突破は厳しくなりました。

タイトル獲得という目標を考えれば、非常に痛い敗戦なわけですが、今後、昨季と同じように"残留"という目標を掲げることがあるならば、リーグ戦ではない戦いでこういった経験を積むことができたことはプラスになるでしょう。

ここで得た経験値を、次戦以降に生かせばいいのだと思います。


いつか、メンバーがある程度固定される時期がくるでしょう。

ウタカとデュークのコンディションも上がり、彼らの活かし方も共有できてくるでしょう。

そこまでは、我慢の時期になるのだと思います。


悲観する点も多々あった試合でしたが、攻撃にはそれなりの期待感を抱きました。

その期待感は、敗戦した後でも変わりません。

彼らのゴールが早く見たいものです。



緑色の脅威』(2015/3/19)



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at 22:59, macotobatten, 試合 後記

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ノーリアクション 〜 J1(1st)第3節 松本戦@アイスタ 参戦後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

2015/3/22(日) 14:00 KICK OFF

清水エスパルス 0-1 松本山雅FC(前半0-1)

【入場者数】
19,103人

【得点】
19分 飯田 真輝(松本)

【出場選手】《清水のみ》
GK 杉山 力裕
DF 三浦 弦太
DF ヤコヴィッチ
DF 平岡 康裕
DF 犬飼 智也
MF 本田 拓也
MF 八反田 康平
   (→82分  MF 六平 光成)
MF 村田 和哉
   (→70分  FW ミッチェル デューク)
MF 大前 元紀
   (→82分  MF 竹内 涼)
FW 長沢 駿
FW ピーター ウタカ

【警告・退場】
54分警告 酒井 隆介(松本)【反スポーツ的行為】
68分警告 田中 隼磨(松本)【ラフプレー】

【主審】
今村 義朗

==========

疎らな拍手。

疎らなブーイング。

選手たちへかけられる言葉は、それほど多くはなく。

そして、敗戦時にも行われることの多いエスパルスコールも無し。

90分間を戦った選手たちに対しての、ゴール裏の反応は、ノーリアクションに近いものがありました。


クラブ創設から50年。

ついにJ1の舞台に上り詰めた松本山雅FCのそのクラブ史に、今日の日付とスコア、そして対戦相手として清水エスパルスの名が残ることになりました。

中継では、試合終了と同時に涙を流す女性サポーターの姿が映し出されました。

いつもは半分程度がアウェーサポーター席として割り当てられる東スタンド2階は、その全てが緑色に染まり、勝利を祝う歌とダンスは、敵ながら壮観に見えました。

この試合に臨むにあたっての、心持の違いというものが、もしかしたらあったのかもしれません。


相手変わればサッカーも変わる、ということを非常にわかりやすく表現した試合だったと思います。

鹿島戦と新潟戦では、ボールポゼッションもシュート数も相手が上回っていました。

相手がいわゆる"主導権"を握っている中で、ショートカウンターを発動させながら少ない機を生かす、というのがここ2試合の戦い方でした。

鹿島戦ではそれが上手くハマり、相手の守備の隙を突いて得点を重ねることができました。

新潟戦はスコアレスドローでしたが、ある程度受け身になりながらも鋭い攻撃を見せた場面もありました。


この試合のボールポゼッションは、清水に分がありました。

これは、ある程度予想できたことで、松本は予想の通りに、あまりリスクをかけない戦い方をしてきました。

前半の戦い方について、選手たちも課題に挙げていましたが、やはり相手がリトリートしてきた時にどういったサッカーをするのかを、しっかりと共有できていなかったように思います。

一番恐れていた、相手のペースに飲まれるような、そんな展開でした。


不用意な形で隙を与え、するすると上がってきていた飯田に先制点を決められました。

CKでもFKでもない"単なる"スローインで、CBの彼が前線まで上がっていたこの場面。

おそらくこの試合で松本が唯一"リスク"をかけた場面だったと思います。

彼がシュートを放った瞬間、清水のゴール前には3人もの松本の選手が入り込んでおり、数的にはほぼ同数の形を作られてしまっていました。

あの瞬間的な判断と、それに対するチームとしてのボールの回し方が、あのゴールを生んだのだと思います。

そして、1回でもそれができた松本とそれができずに大事な場面でことごとくパスが途切れた清水との差が、スコアに表れたということになります。


サッカーのスタイルを二分化することはできませんが、あえて"アクションサッカー"と"リアクションサッカー"に分けるならば、清水に"アクションサッカー"をさせた松本の策が実ったと言えるのかもしれません。

村田、ウタカ、駿、元紀と並んだ前線のメンバーで、中央を固めた松本の守備を崩すことはできませんでした。

トラッキングデータに、興味深い数字が見られました。

この試合の八反田のスプリント数は6。

82分に交代していますが、それにしても、前節の新潟戦の44を大きく下回ります。

これは、決して彼がサボっていた訳ではなく、彼がプレスをかける機会が新潟戦に比べて極端に少なかったことが原因かと思われます。

松本は、清水の中盤の底に、ある意味仕事をさせなかった、仕事を与えなかったとも言えます。

ボールを奪ってカウンター。

これまで功を奏してきた攻撃が、この試合では封印されてしまいました。


それでも、惜しいシーンはたくさんありました。

策を講じられても、それを個の力で打開する、その一歩手前までは行っていたように思います。

特に、駿は好機と呼べるようなシュートシーンを何度か見せました。

78分のゴールポストに当てたシーンが一番の惜しい場面だったと思いますが、それ以外にもゴールに繋がってもおかしくないようなシーンはいくつもありました。

ただ、チーム全体としては、シュートはことごとく枠を外れ、パスは大事なところで繋がりませんでした。


この敗戦を受けて、どうリアクションしていくのか。

それが重要だと思います。

カップ戦での山形戦に続き、これでJ1昇格組に対して連敗。

鹿島戦と新潟戦は偶然だったと切り捨てるのか。

今年も残留争いかと下を向くのか。

長いシーズンであれば、今日のような試合は必ず何度かはあるもの。

昨季残留争いをしたチームであれば、なおさら。


今の清水にできる戦い方は、鹿島戦や新潟戦のような戦い方だと思っています。

耐えて凌いで、という厳しい戦いが多くなるでしょう。

今日のような展開になることはあまりないと思われます。

基本的には、これまで通りにやることがいいのではないかと思います。

この敗戦をきっかけにして、自分たちのめざしているものがブレてしまうことが、最も怖いことです。


幸いなことに、今節は引き分けによる潰し合いや上位クラブの苦戦が多く、順位は未だに8位。

首位との勝ち点差はわずかに3で、勝ち点4で並んでいるチームは全部で8チームもあります。

まだまだこれからでしょう。


DSCN6297.JPG

最後に、松本山雅サポーターのみなさん。

たくさんアイスタにお越しいただき、ありがとうございました。

そして、J1初勝利、おめでとうございます。

次に対戦するのは、10月のアルウィン。

その頃には、お互いに残留やらを気にしなくてよいポジションに居たいものです。


緑色の脅威』(2015/3/19)




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at 23:28, macotobatten, 試合 参戦後記

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緑色の脅威

JUGEMテーマ:清水エスパルス



次節の松本戦では、東スタンド2階が全て松本サポーターで埋め尽くされることになりそうです。

ビジター側のチケットも完売。

ホーム側2階自由席や1階自由席も完売。

小学生の招待もあるようですが、おそらく1階にも多くの緑色のユニフォームを身に着けたサポーターが押し寄せるのだろうと思います。

東スタンドが全てアウェーサポーターで埋まるというのは、最近は記憶がありません。

いつぞやの浦和戦がそうだったでしょうか。

トラブルが発生してからは浦和戦はエコパで開催されるようになりましたので、本当に久しぶりに"アウェーサポーター一色のアウェー側スタンド"になるといえます。

(最近は残念ながらダービーでも半分ほどしかアウェーサポーターが入りませんでしたので…)


前節には、クラブ史上初のJ1でのホーム戦が開催された松本。

初のJ1昇格に加え、サポーターの一体感と強力な動員力が知られているクラブということで、各TV番組でも大きく取り上げられていました。

17,091人。

過去最多の入場者数だったといわれてる昨季J2第42節水戸戦の18,496人を上回ることはありませんでしたが、その動員力は計り知れません。


松本のクラブ公式サイトでわかる範囲内で、過去のシーズンホーム開幕戦の入場者数を調べてみました。

2010/03/21 JFL前期第2節 ソニー仙台FC戦…5,496人

2011/04/24 JFL前期第7節 ブラウブリッツ秋田戦…6,319人
  ※東日本大震災による変則日程

2012/03/11 J2第2節 モンテディオ山形戦…13,098人

2013/03/17 J2第3節 ロアッソ熊本戦…12,959人

2014/03/16 J2第3節 V・ファーレン長崎戦…14,048人

2015/03/14 J1第2節 サンフレッチェ広島戦…17,091人

着実に階段を上り続けていることがわかります。


2004年には北信越リーグ2部に所属していたクラブ。

天皇杯で浦和を撃破したのは2009年ですが、今でも記憶に新しいと感じると同時に、そこからの快進撃の凄まじさにも驚かされます。


昨季のJ1昇格を決めた瞬間の映像を見て、あることを思いました。

こういった瞬間は、オリジナル10にはなかったと。

Jリーグ参入が決まったのは、何かのリーグ戦を勝ち抜いたわけではありませんでした。

そもそも、当時はチームが発足したばかりでした。

いわゆる下積みのようなものはなかったわけで、サポーターの規模も、徐々に拡大していったというよりは、今思えば最大ボリュームの中でスタートを切った感があります。


オリジナル10であることには誇りのようなものをもってはいますが、松本のように這い上がりながら徐々にその規模を膨らめていったクラブには、オリジナル10にはない何かがあるように思います。

それは、きっと結束を固くするでしょうし、また質の異なる"誇り"が生まれるだろうと思います。


2015シーズン、山雅旋風が起ころうとしています。

今のところは、そのサポーターの動員力がその旋風の大部分を占めています。

リーグ開幕戦となった豊田スタジアムでの名古屋戦では、昨季に同様に開幕戦を戦った清水のサポーター数をはるかに上回る1万人以上が詰めかけたのだとか。

あの広大なゴール裏スタンドの、その2階までもがびっしりと埋まった光景は圧巻でした。

あれほどのことをアイスタでやられることを想像すると、ゾッとするような思いがします。


しかし、それはただの"脅威"ではなく、大きなチャンスなのだと思います。

J1に上がってきたばかりのクラブに負けるわけにはいきません。

松本の方も、J1初勝利をめざして意気揚々とぶつかってくるでしょう。

そうやって、スタジアムが盛り上がればいいし、こういったことが各スタジアムで起こることを考えれば、リーグ全体にとっても大きな意味のあることだと思います。


サポーター仲間の方が、「オレンジ(みかん)と緑(お茶)」という表現をしていました。

静岡人にとって、身に沁みついている色の組み合わせです。

それはそれで、きっと美しい光景なんだろうなと思います。

そして、そう思うと同時に、絶対に"ジャック"されてはならないとも思います。

古巣対決となる駿や犬飼も、随分と気合が入っているようです。

アルウィンでの17,091人を上回る入場者数になると思われます。

リーグ戦を熱いものにしてくれるのであれば、大量動員は大歓迎です。

ホームサポーターとしては、それを跳ね除ける応援で迎え撃ちたいものです。


こちらを確認して、選手たちを後押ししましょう。
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忘れてはいけない』(2015/3/11)


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関連:清水エスパルス、松本山雅FC

at 22:55, macotobatten, Jリーグ

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ハングリー 〜 NC第1節 山形戦@NDスタ 後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

2015/3/18(水) 19:00 KICK OFF

モンテディオ山形 3-1 清水エスパルス(前半1-0)

【入場者数】
4,025人

【得点】
38分 伊東 俊(山形)
52分 白崎 凌兵(清水)
64分 中島 裕希(山形)
72分 オウンゴール(山形)

【出場選手】《清水のみ》
GK 杉山 力裕
DF 河井 陽介
   (→52分  FW 北川 航也)
DF 杉山 浩太
DF 鎌田 翔雅
DF 松原 后
MF 水谷 拓磨
MF 六平 光成
MF 枝村 匠馬
   (→82分  MF 金子 翔太)
MF 高木 善明
FW 白崎 凌兵
FW ミッチェル デューク
   (→74分  MF 澤田 崇)

【警告・退場】
90+1分警告 高木 利弥(山形)【反スポーツ的行為】

【主審】
西村 雄一

==========

この試合に臨むにあたっての意義を考えてみました。

・リーグ戦での戦い方に繋がるような戦い方を追求する。

・リーグ戦とは異なる戦い方を追求する。

・試合勘の薄れているベテラン層に出場機会を与える。

・新加入選手が公式戦でどれだけ機能するのか見極める。

・出場機会のない選手たちにとっての良いモチベーションとする。

・タイトル奪取へ向け、勝ち点を獲得する。


こんなところでしょうか。

これらのうちのどれだけが果たされた試合だったかといえば、3番目、4番目あたりは達成できたのかもしれませんが、残りについては疑問が残ります。

勝ち点に関しては、1点すら得ることができませんでした。


タイトルに繋がる公式戦を戦う以上、勝利という目的を捨てるわけにはいきません。

当然、勝利をめざしながらも試行を取り入れたり、選手たちのローテーションを考えたりしなければならないわけですが、それは勝利を捨てることとイコールではありません。

大榎監督の頭の中には、厳しくはあってもこのメンバーでも勝ち点を獲得する可能性があるだろうというものがあったのだろうと思います。

実際に、シュート数は相手を圧倒したし、同点にしたあたりは相手を押し込む時間帯もありました。

ただ、内容的にはやはり負けてもおかしくないものであったし、数字の割にはチャンスは少なかったように思います。

連係面やチームバランスを含め、このメンバーで勝ち点3を得るには、想定が甘かったと言わざるを得ません。


大榎監督が"玉砕"を覚悟し、負けることを想定してこの試合に臨んでいれば話は別なのですが、大榎監督の性格上、そういったことはしないだろうと思われます。

おそらく、この試合に出場した選手たちを信頼してピッチに送り出したはずです。


リーグ戦から6人を入れ替えた山形。

しかし、入れ替えたポジションはほとんどが攻撃的なポジションで、GKの山岸をはじめ、守備の中核には手を入れませんでした。


一方の清水は、11人全員を総替え。

松原、鎌田、力裕、デュークなどの新加入選手、枝村、白崎などの復帰組を惜しみなく起用しました。


守備陣については、CBが浩太と鎌田という"異例"の組み合わせ。

両SBは、河井と松原が務めました。

トップチームの守備ラインを4人ともに本職がCBであることから4CBと呼ぶならば、今日の守備ラインは0CBとも呼べるのだろうと思います。

トップチームの堅守が、高さと強さのある4CBによって保たれているとすれば、この試合における守り方は全く別のものになります。

それができていたかどうかは、失点数が示しています。


攻撃についても、駿、村田といったストロングポイントをもつ選手によって成り立っているとすれば、今日のメンバーではどうやって点を取るのかというのがなかなか見えてこなかったといえます。

高さのあるターゲットもいなければ、高速ドリブラーもいない。

初先発となったデュークは、まだまだチームとしてどう生かすのかが見えていない。

トップチームで増え始めた縦への動きが、この試合ではなかなか見られませんでした。


中継では、「好調の清水」と表現してもらっていましたが、あくまでトップチームの、しかもわずか2試合での話です。

球際で勝てない。

危険なゾーンで致命的なミスをする。

声が出ない。

ボールの回し方が単調で、サイドに流れがち。

セットプレーから失点する。

少し前までの清水の課題が、今日のチームにはそのまま当てはまりました。


リーグ戦では浦和を苦しめた山形なので、ホーム開幕戦ともいえるこの試合で簡単に勝つことはもともと難しかったでしょう。

プレーオフを劇的な形で勝ち抜き、J1昇格を果たした山形にとって、この試合に対するハングリーな想いは強かったと思います。

シーズン前には、どの評論家も山形を18位と予想していたわけで、そういったものがさらに山形のモチベーションを上げていただろうと想像します。

例えそれがカップ戦であっても、多少のメンバーが入れ替わっていようとも、そういった想いは変わらないでしょう。


清水の方も、トップでの出場機会に飢えているはずの選手たちだっただけに、もっともっとがむしゃらなプレーが見たかったという感じがしました。


松原は強引なほどに強く守備に行っていたし、白崎へのクロスは素晴らしいものでした。

ああいったプレーが多くなれば、犬飼や弦太のポジションに割って入ることも可能だと思います。

途中から入った澤田も、自分の役割を理解していて、そのスピードを生かしたドリブルを見せながら、遠目からでも思い切ったシュートを放ちました。

結果は出なくとも、こういったハングリーなプレーが成長に繋がるのではないかと思います。


一方で、トップチームでのプレー経験のある何名かの選手には、物足りなさを感じました。

バランスを取っていた部分もありますが、ああいった停滞したゲームの中では、大きな変化をつけるようなプレーを見せてほしかったように思います。


今日の敗戦は残念ですが、これで今季の行方が決まったわけではないし、グループ予選の敗退が決まったわけでもありません。

今日のメンバーには、この敗戦をそれぞれが自身の糧にしてもらうしかありません。

大榎監督にとっても、今後いろいろな事情でメンバーが変わった際のシミュレーションの一つとすることができたでしょう。

この試合で出た課題は、今後の公式戦や練習試合で解決していけばいいのだと思います。


気温は10℃だったとのことですが、この時期の山形は寒かったことと思います。

新潟戦との連戦だったサポーターも多いのでは。

現地組のみなさん、お疲れ様でした。


自分は、次の松本戦にてようやく今季初参戦となる予定です…。



忘れてはいけない』(2015/3/11)



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落としどころ 〜 J1(1st)第2節 新潟戦@デンカS 後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

2015/3/14(土) 14:00 KICK OFF

アルビレックス新潟 0-0 清水エスパルス(前半0-0)

【入場者数】
19,537人

【得点】

【出場選手】《清水のみ》
GK 櫛引 政敏
DF 三浦 弦太
DF ヤコヴィッチ
DF 平岡 康裕
DF 犬飼 智也
MF 本田 拓也
MF 八反田 康平
MF 竹内 涼
   (→88分  MF 六平 光成)
MF 村田 和哉
FW 大前 元紀
   (→46分  FW ピーター ウタカ)
FW 長沢 駿
   (→72分  FW ミッチェル デューク)

【警告・退場】
14分警告 平松 宗(新潟)【反スポーツ的行為】
27分警告 ラファエル シルバ(新潟)【反スポーツ的行為】
29分警告 大前 元紀(清水)【ラフプレー】
45分警告 本田 拓也(清水)【反スポーツ的行為】

【主審】
扇谷 健司

==========

ドローの試合というものは、大抵のところ、両チームにとって課題が多く挙げられることが多いと感じます。

しかし、この試合においては、そうではなかったようです。

少なくとも、大榎監督、柳下監督は、自分のチームに対して「良かった」というコメントを残しています。

それが物語っているように、スコアレスドローであっても見どころは多かったし、両チームの狙いがよく表れていた試合だったと感じました。


新潟にとっては、2015シーズンのホーム開幕戦。

昨季は最終節で行われるはずだったホーム最終戦が、雪のために他会場に。

久しぶりのデンカSでの試合に、サポーターも選手も気持ちが入っていたに違いありません。

さらに、清水はこのスタジアムにおいて、5年間で6試合を戦って全敗。

これまでいくつものスタジアムが"鬼門"とされてきましたが、おそらくここが"鬼門"と呼ぶに一番ふさわしいスタジアムだったと思います。


スタッツを見れば、シュート数こそ差はありませんが、CKは新潟の12本に対して清水はわずかに1本。

ボール支配率も、清水が40%と、内容的には新潟に主導権を握られた試合展開でした。

MVPに櫛引を挙げる声が多いように、彼のビッグセーブには何度も助けられたし、チャンスよりもピンチの方が多かったことは確かです。

しかし、そういった内容に対するネガティブな感情よりも、この試合で勝ち点1を持ち帰ることができたことに対する喜び、あるいは安堵のような感情の方が大きいように思います。

それは、自分たちのやろうとしたサッカーと実際のサッカーに、大きなブレがなかったからなのかもしれません。


犬飼と弦太を含めた、CB選手を4人並べる守備ライン。

これは、ある程度は相手にボールを保持されたり、押し込まれたりすることを想定した布陣です。

本来の大榎監督の理想を掲げれば、もう少し攻撃に長けた選手をSBに配置するでしょう。

しかし、昨季からの経験から、今の清水のDFラインに求められることを考えた結果、改善すべき点は、高さであり、強さであり、球際であったと。

今日の試合では、犬飼も弦太もよく体を張り、そういった部分をしっかりと見せてくれていました。

清水の布陣を見れば、10チーム中10チームが、サイドを突いてくるでしょう。

それを覚悟の上で、若い両SBが試行錯誤をしながらもうまく対応していたと思います。


攻撃も、村田のスピードを生かしたカウンターを中心とした形。

そして、少ないチャンスをしっかり決めて勝利を手繰り寄せるというのが、この試合でも狙いであったと思います。

攻め込まれるのを前提とした戦い方です。

これもまた、大榎監督の本望ではないでしょう。

事実、前回も今回も、もう少し後方からビルドアップしたかったと話しています。

しかし、そうは思いながらも、現実的に最も効率のよい戦い方をやれている。

それが、ここ最近の清水がバランスの良い戦い方をすることができている理由なのだと思います。


つまりは、"落としどころ"がしっかりしていると。

理想と現実の中間にある"妥協点"を、選手たちが確かに共有し、同じ指向のもとで戦うことができているのだと思います。

順調にチームの完成度が上がっていけば、自然とバリエーションも増え、その"落としどころ"がより理想に近づいていくことになるでしょう。

これは、残留争いの渦中にいた昨季はなかなかできなかったことで、昨季の経験値が生かされている部分だと思います。


前節のデュークのデビューに続き、この試合ではウタカがJリーグでのデビューを果たしました。

後半の始めから、しかも元紀に代わってピッチに入ることは驚きでしたが、ローテーションさせながらも新しい選手をマッチさせていくには、必要なことだったと思います。

いざピッチに入ったウタカは、期待通りのプレーを見せてくれました。

高いボール保持力。

柔らかいボールタッチ。

広い視野。

周囲との連係力の高さ。

そして、この試合唯一であったCKでは、ポストに当てる惜しいシュート。

マークが付いていながらも、上手く視界から消え、絶妙のタイミングでGKの前に入り込むという、実に素晴らしいシュートでした。

セットプレーではなかったかもしれませんが、同じようなシーンが、過去の彼のプレー集動画の中にもあったように記憶しています。

ポジショニングの上手い選手だと感じました。


存在感は十分に示しましたし、今後の前線の組み合わせがどうなるのか、非常に楽しみになりました。

"期待以上"ではなく"期待通り"と表現したのは、もう少し縦への突破を見たかったというところ。

かなり周りに気を遣いながらのプレーでしたが、慣れてくればもっと大胆なプレーが見られるのではないかと期待します。


危ないシーンはあったものの、結果として完封に収めたことは素晴らしいことです。


特に櫛引のセービングは見事だったし、ここ2試合だけを見れば、代表に招集されてもいいほどのプレーができていると感じました。

3日前にはU-22日本代表でもゴールマウスを守っていたわけですが、今季はこれまでと違って、代表とクラブの両立がうまくできているように思います。

非常に高い集中力で試合に臨めているように見えます。

あとは、このパフォーマンスを継続していくことだと思います。


最終ラインの4選手は、昨季の課題であったセットプレーでも安定した守備を見せました。

12本ものCKを浴びましたが、大きなピンチはなかったと思います。

基本的には跳ね返せていたし、クリアも中途半端なものは少なかったといえます。


拓也の貢献度は言わずもがなですが、その"女房役"として、八反田が非常に大きな役割を果たしています。

今季から導入されているトラッキングデータでは、この試合の八反田は総走行距離とスプリント回数の両方でチーム1位。

この数字が全てを表すわけではありませんが、中央で彼が的確に寄せに行くことで、そこから簡単に裏を狙われるようなことはほとんどありませんでした。

新潟がサイドを狙った、ということもできますが、サイドしか道がなかった、という言い方もできるのではないかと思いました。


2試合で勝ち点4。

失点はわずかに1。

よく考えれば、唯一の失点は鹿島戦のあの疑惑のゴールであり、実際には無失点で2試合を戦ったに等しいといえます。

内容的には、苦しみながらのそういう結果です。

耐えて凌いで、少ないチャンスをものにして…。

そういった泥臭いサッカーを地道に続けていくこと。

それが"落としどころ"であるならば、ここ2試合の戦い方はその通りの試合ができたといえると思います。


第2節を終えて、現在5位タイ。

試合を終えた直後には、暫定的に首位にも立ちました。

他会場の結果を待ちながら、何位だ何位だと騒ぐのは、くだらないことかもしれません。

でも、そういったくだらない喜びを味わえるのは、昨季の終盤から考えれば実に幸せなこと。

ぜひとも、このまま続けたいものです。


ただし、今のスタイルを継続するには、常に高い守備意識が求められます。

ブレないメンタルが必要です。

ここまでの戦いでは、運も大いに味方してくれています。

このチームは、まだ走り始めたばかり。

兜の尾を緩める余裕はありません。








忘れてはいけない』(2015/3/11)




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