苦悩の中のチャレンジ 〜 J1第9節 仙台戦@アイスタ 参戦後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

2014/4/26(土) 14:00 KICK OFF

清水エスパルス 1-0 ベガルタ仙台(前半0-0)

【入場者数】
11,188人

【得点】
63分 河井 陽介(清水)

【出場選手】《清水のみ》
GK 櫛引 政敏
DF 吉田 豊
DF 平岡 康裕
DF ヨンアピン
DF ヤコヴィッチ
MF 竹内 涼
   (→89分 MF 村松 大輔)
MF 六平 光成
MF 河井 陽介
   (→80分 MF 杉山 浩太)
FW 大前 元紀
FW 高木 俊幸
   (→80分 FW 村田 和哉)
FW ノヴァコヴィッチ

【警告・退場】
61分警告 ノヴァコヴィッチ(清水)《異議》

【主審】
山本 雄大

==========

"相性"というものが味方をしてくれたのかもしれません。

ポストにも助けられました。

シュート3本という中で、貴重な勝ち点3を掴むことができました。


「一体何を恐れているのか」

そう思った前半でした。


試合開始から、両チームともにミスが目立ちました。

何でもないようなパスが相手に届かず、なかなか攻撃の形になりませんでした。

清水の初シュートは、キックオフから44分間も経過してから。

清水のサッカーが、可能性の低いシュートを極力避ける志向にあるということや、クロスを経由する攻撃が多いためにシュート数自体が少なくなる傾向にあるということを差し引いても、攻撃の形が作れていないことは明白でした。


駿の長期離脱。

この大きなショックを乗り越えるための、重要な試合でした。

入場時に選手たちが着ていたのは、背番号"9"が記された白のTシャツ。

「駿と共に戦う」

そんな選手たちの強い絆が伝わってきました。


しかし、ピッチ上ではそういった"気持ち"だけでは戦えません。

今日の試合で選手たちが直面したのは、駿がいない中でどういったサッカーをするのかという課題。

単純に駿のポジションに代わりの選手を当てはめるだけではありませんでした。

トップ下に入っていたノヴァコヴィッチが駿のポジションに入るということは、トップ下には別の選手が入るということ。

そして、ノヴァコヴィッチのプレー特性は、駿のそれとは異なるもの。

そのあたりのギャップを埋めるには、練習だけではなく、実戦の中から答えを見つけていかなければなりません。

今日が、最初のそういった場であったと言えます。


前半の選手たちは、そういった課題と向き合いながら、苦しんでいました。

両手を上げて「そうじゃない」と言いたげなノヴァコヴィッチの姿が、何度も見られました。

前半の彼からはイライラ感が伝わってきたし、彼にボールが入らないことで完全に攻撃がフリーズしてしまっていました。


ミスが続き、自信を失ったのか。

次第に増えていくバックパス。

ミスを避けようと判断が遅れることで、それがさらなるミスを引き起こす悪循環。

まるで、ミスを恐れているように見えました。


この試合の大きな収穫は、そういった状況を自分たちで打開したことだと思います。

決勝点はキャラのクロスから。

CBに入っていたキャラがあの位置まで上がっていったのは、おそらくこの試合であの場面だけ。

吉田がうまく相手DFを引きつけながら中へ走り込み、キャラが上がるスペースを生み出していました。

あの場面で無難な選択をしていれば、前半の展開と同じに終わっていたのかもしれません。

吉田とキャラの"チャレンジ"が、この試合の均衡を破るきっかけを作りました。


公式戦8試合連続となる先制点。

これで、いつものリズムを取り戻した清水は、次々と"チャレンジ"が増え、攻め込む場面が増えました。

シュート数自体は、前後半を通じてもわずか3本でしたが、スタジアムが沸くシーンは後半に集中していたし、いつも通りの戦い方ができていたように感じました。


村田、浩太、大輔という実に贅沢な交代カード。

この試合では、彼らがしっかりと仕事を果たしました。

村田はそのスピードで無双ぶりを見せ、大きなチャンスも作りました。

彼がいたことで、仙台は十分に攻撃に比重をかけることができなかったと思います。

大輔は、中盤にしっかりと蓋をし、仙台の攻撃を抑えました。

積極的なボール奪取からカウンター攻撃にも加わるなど、単なるクローザ―では終わらないという気概を感じさせました。

そして、わずかな出場時間でも、両手を何度も叩いてチームを鼓舞する浩太の姿。

そんな彼がピッチにいることに、頼もしさを改めて感じました。

連戦の中で、彼らがスタメンで出場する機会もあるはず。

今日の試合で彼らがピッチに立ったことが、必ず生きると思います。

DSCN4244.JPG


リーグ戦4連勝。

そして、4連続完封。

4月に掴んだ勢いを、この試合でも継続させることができました。

苦悩ある試合でも、こうやって勝ち点を上げること。

それが、シーズンの終盤に差し掛かった時に、大きな意味をもってきます。


リーグ戦の順位は変わらずの6位ですが、首位との差はわずかに勝ち点2となりました。

次戦の対戦相手は、その首位に立つ鹿島。

勝てば順位が入れ替わり、順位は確実に上がります。

そして、その先には鳥栖、新潟、広島、神戸と、上位陣との戦いがズラッと並びます。


鹿島戦からが、真価が問われる戦い。

大切なことは、チャレンジし続けること。

ミスを恐れず、果敢に戦うことで、道は拓けると信じています。


ただし、完封勝利とはいえ、立て続けに簡単に裏を取られる場面があった守備陣は気を引き締める必要があるし、駿不在の中での攻撃の形の確立は急務です。

連戦で準備が十分にできない中ですが、チームにとっての踏ん張りどころだと思います。






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at 23:25, macotobatten, 試合 参戦後記

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復活 〜 J1第8節 徳島戦@鳴門大塚 後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

2014/4/19(土) 14:00 KICK OFF

徳島ヴォルティス 0-4 清水エスパルス(前半0-2)

【入場者数】
6,113人

【得点】
11分 ノヴァコヴィッチ(清水)
19分 ノヴァコヴィッチ(清水)
76分 高木 俊幸(清水)
90+2分 大前 元紀(清水)

【出場選手】《清水のみ》
GK 櫛引 政敏
DF ヤコヴィッチ
DF 平岡 康裕
DF ヨンアピン
DF 吉田 豊
MF 河井 陽介
   (→80分 FW 村田 和哉)
MF 六平 光成
MF 竹内 涼
FW 大前 元紀
FW ノヴァコヴィッチ
   (→90分+1 DF 廣井 友信)
FW 長沢 駿
   (→46分 FW 高木 俊幸)

【警告・退場】
14分警告 小島 秀仁(徳島)《反スポーツ的行為》
29分警告 六平 光成(清水)《反スポーツ的行為》
46分警告 大崎 淳矢(徳島)《ラフプレー》
55分警告 高崎 寛之(徳島)《ラフプレー》
67分警告 那須川 将大(徳島)《ラフプレー》
73分警告 高木 俊幸(清水)《遅延行為》

【主審】
福島 孝一郎

==========

試合後にノヴァコヴィッチがコメントしたように、「真面目に戦った」結果だと思います。

非常に難しいシチュエーションの中での試合でしたが、"自滅"することなく、内容・結果ともに得るべきものを得ることができました。


特に、試合の入り方は重要でした。

相手の出方を見るような入り方をした場合、自分たちのリズムを見失ってしまう恐れもありました。

多少浮足立っている様子も見られましたが、基本的には攻撃へのしっかりとした姿勢を見せ、自分たちが試合を支配するという意思を感じ取ることができました。

序盤から、清水がボールをコントロールし、徳島ゴールに迫りました。


清水のこれまでの攻撃は、サイドを経由してクロスを上げ、"ツインタワー"に当てるという形がベースでした。

徳島の方は、そういった清水の戦い方をしっかりと研究し、サイドを塞いできたように見えました。

しかし、それに対して清水は中央を通る縦パスを多用してきました。

これまでの清水にはあまり見られない形でしたが、ノヴァコヴィッチがしっかりとポストプレーをこなし、そこから元紀、河井、駿らが多彩な動きを見せました。

互いに駆け引きをする中で、より多くの選択肢をもっていた清水の方に分があったと言えるのかもしれません。


4-0というスコアだけをみれば、"圧勝"。

しかし、決して"楽勝"ではありませんでした。

サッカーというスポーツに潜む悪魔は、この試合の中でもたびたび顔を覗かせていました。

軽率なミスから与えたFK。

そこからのPK判定。

あの場面で櫛引が止めていなければ、試合の流れは変わっていたかもしれません。

逆に、あの場面を抑えたことで、清水の方は"目を覚ます"ことができました。


ノヴァコヴィッチの2得点も素晴らしかったと言えますが、この試合で最も輝いていたのは、やはり元紀。

前節の試合終了直前に決めたゴールによって、一つのきっかけを掴んだようです。

今日の試合では、4得点の全てに絡む活躍。

それ以外にも、強烈なミドルシュートも放ったし、時にはSBのポジションにカバーに入るなど、豊富な運動量でチームに貢献しました。

ミスの多かった徳島のそれを見逃すことなく、鋭いカウンターの起点にもなりました。

2試合連続のゴールを決めたのは、ATに入った90+2分。

前節と全く同じ時間です。

形は違えども、体力的に最も苦しい時間帯でも、そしてリードしている状況でも、献身的に、貪欲に、ゴールに向かう姿勢を持ち続けている証拠です。

これまでの元紀が不調だったわけではありませんが、形に見える"結果"を残せるようになったことは、チームにとって大きなことです。

"復活"という表現が当てはまるかもしれません。


彼の"相棒"もまた、今日の試合で"復活"を遂げました。

ケガで離脱してから、あるいはそれ以前から、なかなか結果を残せずに苦しんでいたと思います。

今日は、途中出場から一つの"結果"を残しました。

周囲とタイミングが合わずにオフサイドにかかり、「今日も厳しいか」と思わせた俊幸。

しかし、彼自身はこのプレーで"手応え"を感じていたのだとか。

やはり、彼は独特の感性をもっているのかもしれません。


元紀と俊幸がゴールを量産する時期は、チームの好調期と重なることがこれまでに何度もありました。

彼ら2人の"復活"は、ここからの戦いに向けて、明るい材料です。


2点リードしてからの停滞。

不用意な警告。

精彩を欠いた数名の選手。

そして、駿の負傷。

課題や不安要素はありましたが、チームは確かに"上昇気流"に乗ることができました。


公式戦4連勝。

そのいずれもが零封試合。

公式戦は7試合連続で先制点を挙げています。

リーグ戦の順位は、暫定で6位まで上昇しました。(広島と新潟のみ1試合少ない)

得失点差も開幕戦直後以来のプラスに"復活"しました。


最後に、もう一つの"復活"を。

廣井がピッチに戻ってきました。

もしも4点差でなければ、ピッチに立つことはなかったかもしれません。

今後の出場も、おそらく保障はされていません。

それでも、非常に頼もしい男が帰ってきました。


廣井がピッチに戻ってきたり。

カップ戦で純平が活躍したり。

村田や俊幸が途中出場で結果を残したり。

加賀美や金子がU-22でアピールしたり。

チーム内の血流が激しくなってきました。


これからが、非常に楽しみです。






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at 21:14, macotobatten, 試合 後記

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上昇気流 〜 J1第8節 徳島戦@鳴門大塚 展望

JUGEMテーマ:清水エスパルス

 J1第8節 ヴォルティス徳島 vs 清水エスパルス @鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム

2014/4/19(土) 14:00 KICK OFF

放送:スカパー!/スカパー!プレミアムサービス

==========

16 広島(6)
15 鹿島(10)
14 神戸(8)
13 浦和(5)
12 鳥栖(5) 新潟(1)
11 川崎(7) C大阪(5)
10 柏(2) 横浜FM(1) 清水(-2)
09 名古屋(-3)
08 F東京(-3)
07 大宮(-3) 
06 G大阪(-3) 甲府(-6)
05 仙台(-7)
0

0 

00 徳島(-21) 

==========

勝たなければならない試合です。

勝ち点分布を見てもわかるように、今季クラブ初のJ1の戦いに挑んでいる徳島は苦しい状況に立たされています。

今季も混戦の様相を呈してきたJ1リーグですが、徳島だけは勝ち点0。

カップ戦の2試合を合わせても、公式戦を9試合戦って未勝利。

引き分けすらもなく、全敗。

全ての試合で2失点以上を喫しています。

先日のカップ戦では、浦和を相手に3-4と善戦したわけですが、それを除く全ての試合で2点差以上をつけられています。

いくらサッカーに100%はないと言われても、この試合で勝ち点を譲るわけにはいきません。


苦しかった3月に比べ、対戦相手の毛色が変わった4月。

清水は公式戦3戦連続で無失点を続けています。

そして、3連勝。

3月にはもろさも垣間見られた守備ですが、4月に入ってからは安定感を見せています。

その大きな要因が、右SBに入ったヤコヴィッチ。

変則的な3バックの形をとることで、最終ラインに"穴"がなくなりました。

そして、その分、ボランチに竹内と六平という攻撃力のある2人を配置することができました。

フィジカルに頼ることない巧みなポジショニングや連係によって、中盤の守備にも大きな貢献を見せています。

そして、時折見せる鋭い縦パスは、清水の攻撃に大きなアクセントをもたらしています。

ここ数試合の出来を見れば、徳島に対して負ける要素は見当たりません。

上昇気流に乗りつつある今、その勢いをより強いものにするために、しっかりと勝ち点3を収める。

そういったタスクが課されている試合です。


一方で、サッカーの奥深さ、怖さというものもしっかりと認識しなければなりません。

先ほども少し触れましたが、サッカーに100%はありません。

16日のカップ戦では、浦和が徳島に対して4-3で勝利を収めたわけですが、濱田の決勝ゴールが生まれたのは後半のATに入ってから。

84分までは徳島がリードしていた試合でした。

しかも、徳島の方は大幅にメンバーを入れ替えた上での対戦であり、会場は浦和のホームである埼スタでした。

これまでの8試合で1得点しか上げられなかったチームが、この試合で3得点も上げたところに、サッカーが単純にデータだけでは語れないことを見て取ることができます。

策士である小林監督が、"善戦"した浦和戦を受けてどういったメンバーで今回の戦いに挑んでくるのかは見当がつきませんが、決して簡単な試合ではないということができます。


清水の方は、ヤコヴィッチが体調不良により出場できるかどうかが微妙なところ。

ここ3試合の零封の立役者でもあるので、このあたりは気になります。

代役としては、吉田や石毛など、駒は十分にありますが、いずれにしても戦い方は変わることになります。

それがチームに与える影響も少なくないはずです。


徳島の22失点という数字は、18クラブで極めて多い数字です。

その中でも、セットプレーから5失点、クロスから5失点している点は、注目したいところです。

これまでのリーグ戦は7試合ですので、1試合あたり少なくとも1点以上はセットプレーかクロスでの失点をしているということになります。

これは、駿とノヴァコヴィッチのツインタワー、そして元紀や河井による質の高いプレースキックが生かせる可能性を表しています。

浦和戦では21本、F東京戦では18本、甲府戦では15本、大宮戦では25本のクロスを上げている清水。

特に、大宮戦ではビッグチャンスともいえるシーンを何度も作り出しました。

いかに精度の高いクロスを供給し、早い段階で試合の主導権を握ることができるかということが重要になるでしょう。


「下位チームに弱い」という清水のイメージは、既に過去のもの。

「連敗ストッパー」もまた同様。


この4月の上昇気流にしっかりと乗り、一桁順位に割り込みたいところです。






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at 23:06, macotobatten, 試合 展望

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古巣への想い 〜 J1第7節 大宮戦@アイスタ 参戦後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

2014/4/12(土) 15:00 KICK OFF

清水エスパルス 2-0 大宮アルディージャ(前半0-0)

【入場者数】
11,497人

【得点】
48分 ノヴァコヴィッチ(清水)
90+2分 大前 元紀(清水)

【出場選手】《清水のみ》
GK 櫛引 政敏
DF ヤコヴィッチ
DF 平岡 康裕
DF ヨンアピン
DF 吉田 豊
MF 六平 光成
MF 竹内 涼
   (→90分 MF 杉山 浩太)
MF 河井 陽介
   (→90分 FW 村田 和哉)
FW 大前 元紀
FW ノヴァコヴィッチ
   (→90分+3 DF 村松 大輔)
FW 長沢 駿

【警告・退場】
30分警告 横山 知伸(大宮)《ラフプレー》
34分警告 今井 智基(大宮)《反スポーツ的行為》

【主審】
廣瀬 格

==========

開幕戦以来となるノヴァコヴィッチのゴール。

5試合ゴールのなかった彼が、古巣大宮との"特別な試合"でゴールを決めました。

甲府戦で駿のゴールのアシストをした際にも見られた、ゴール前での落ち着き。

元紀のグラウンダーのクロスも、囮になった駿の動きも、そしてもちろん落ち着いてGKをかわして決めたノヴァコヴィッチのプレーも、どれも素晴らしいものでした。

しかし、このゴールの起点となった吉田のパスも忘れてはなりません。

右回転のかかったボールは、相手DFから逃げるように、そして元紀の目の前のスペースに飛び込むように落ちました。

サイドをパスで崩すでも、強引に縦に突破するでもなく、1本の鋭いパスで局面を打開しました。

吉田のクロスのミスが指摘されていますが、今日の彼はこのプレーだけで十分にその役割を果たしたと言ってもいいかもしれません。


そして、今日の吉田は攻撃参加の回数が非常に多かったように思います。

彼のクロスが失敗に終わったシーンは確かに何度かありましたが、いずれも大きなチャンスに繋がるもの。

つまり、それほどそういった場面に絡んでいたということがいえます。

はっきりとした形ではありませんでしたが、この試合では、ヤコヴィッチが下がり目のSBとなり、CBの2人と合わせて3バックのような形を取っていました。

吉田のポジションは、いつもよりも若干高かったように思います。

そのギャップがうまくはまり、吉田の攻撃参加が増えました。


古巣に対する強い想いをもって挑んだ甲府戦。

残念ながら、試合の序盤で手指を負傷し、十分なプレーができませんでした。

今日の試合では、プロテクターで固定しての出場でした。

甲府戦の悔しさが、今日の積極的なプレーに繋がっていたのかもしれません。


0-0で前半を折り返したのは、カップ戦を含めてもこの試合が初めてでした。

緊張感を維持したままで後半に突入したことが、功を奏したのかもしれません。

そして、ここ数試合、後半に防戦一方になるという課題をチームが共有できていたのでしょう。

この試合では、大宮がチョヨンチョルを投入した後に少し押しこまれる時間帯がありましたが、最終的にはそこから押し返し、最後には追加点を決めて試合を決定付けることができました。

実は、後半ATに入った時点で、試合後記のタイトルに「3試合連続の1-0」を入れることを考えていました。

嬉しいことに、その案を破り捨てるゴールが生まれました。


リーグ戦では、C大阪戦のPKでのゴールのみだった元紀。

F東京戦でPKを外したことは不運だったとしても、これまでチャンスを逸する場面が多く、心配する声も上がっていました。

この試合でも、決定的なチャンスを逃していました。

しかし、ゴトビ監督が言うように、ピッチ上の元紀は、前後左右に幅広く駆けまわり、攻守に渡って欠かせない存在の選手です。

常にチャレンジをし続ける。

そんな選手です。

この試合では、決定的なピンチをギリギリのところで回避するプレーもありました。

試合終了のホイッスルと同時に、両手を膝に下ろした元紀。

試合中もキツそうな表情を何度か見せていました。

目に見える活躍と、目に見えない活躍。

その両方に拍手を送りたいと思います。


これまでの試合だったら、チョヨンチョル投入とともに相手に主導権を握られ、ひたすら耐えるだけのサッカーになっていたでしょう。

この試合では、徐々にその主導権を取り戻すことに成功しました。

元紀のゴールは、カウンターによるものではありましたが、決して守備一辺倒の状態からのものではありませんでした。

ある程度、こちらもボールを保持し、チャンスも何度か作ることができました。

安心して見ていることができました。

選手交代も、90分に入ってから。

遅い、という声もありますが、結果的に追加点を奪って勝利を収めた采配には、何も言えません。

選手交代せずして自分たちのペースを取り戻したことを評価すべきだと思います。

この試合では、ラインをズルズルと下げることなく、相手になかなか攻撃に人数をかけさせませんでした。

危ないシーンがなかったわけではありませんが、これまで11得点を挙げている大宮に対して、ほとんど攻撃をさせなかったことは価値あることだと思います。

DSCN4221.JPG


ノヴァコヴィッチ、ラドンチッチ。

昨季の第32節で、試合後にユニフォームを交換し合った2人。

その2人が、それぞれに相手のチームのユニフォームを着て、再会しました。


ノヴァコヴィッチのスパイクの色は、黄色にオレンジ色。

一方のラドンチッチも、オレンジ色。

それぞれの色が、何かを意味するのか、それともただの偶然なのかはわかりません。

古巣への想い。

それは、サポーターにとっては想像することしかできません。

"特別な試合"と表現したノヴァコヴィッチ。

今日の試合からは、強い気迫が感じられました。

6試合ぶりのゴールを決めることができたのも、もしかしたら古巣への想いが助けてくれたのかもしれません。


試合前、清水のスタッフや選手たちと談笑し、再会を喜んでいたラドンチッチ。

ゴトビ監督とは抱擁を交わしていました。

清水への残留を熱望しながらも叶わず、大宮で結果を残せていないラドンチッチ。

一体、どんな会話をしていたのでしょうか。

彼の今日の姿からは、今でも清水を大切に思ってくれていることが伝わってきました。

(でも、ロッカールームに入るのは、多分NGかと…)

アウェー大宮戦は9月。

その頃には、大宮で結果を残し、主力として活躍する彼に会いたいものです。


シュートの少なさに不満の声があります。

しかし、9本あった今日のシュートシーンを見てみると、そのほとんどが決定機と呼べるようなもの。

さらに、シュートとしてはカウントされない決定機も何度かありました。

前半は、左サイドを華麗なパス回しで崩した後の吉田のクロスに河井が合わせようとしたシーン。

そして、キャラのクロスに駿が合わせようとしたシーン。

後半には、ヤコヴィッチから駿にパスが渡ったシーン。

さらに、カウンターから河井が抜け出してあとはラストパスだけ、というシーン。

(このシーンで河井は足が吊っていたとのこと)

スタジアムが沸いた瞬間は、シュートシーンだけではありませんでした。

"無駄撃ち"の少ない清水にとっては、今日くらいの攻撃ができれば、あとは決めるだけだともいえます。

"ラストパスの精度"や"決定力"といったものは、ある意味"贅沢な"課題。

今日のようなサッカーを継続していくことで、少しずつ自信がつき、ゆとりを持ってパスやシュートができるようになるでしょう。

選手たちの連係が日増しに良くなっているのを感じます。

今日は、ちぐはぐなパス回しはあまり見られませんでした。

光は見えたと思います。


公式戦3連勝。

そして3戦連続で零封。

これまでよりも向上の見られた後半の戦い方。

これらを自信にして、"逆襲の4月"にしたいものです。


勝ちロコを終えた後、妙なテンションで「3連勝!!3連勝!!」と連呼していた選手たち。

おそらくこれが理由でしょうか。


勝利した場合の"ご褒美"として、ゴトビ監督から予告されていたのかもしれません。


昨季の今頃は、ゴトビカーテンによって"トンネル"を抜け出したあたり。

非常事態の中で、必死に勝利にしがみつきました。

あれから1年。

選手たちは、自分たちの力で流れを引き寄せ、状況を打開する力をつけてきたのかもしれません。

無邪気に"ご褒美"を喜ぶ選手の姿を思い出すと、何だ微笑ましく、そして心強く思えてきます。







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at 23:53, macotobatten, 試合 参戦後記

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小瀬の風景(4/6) 〜 小瀬の桜

JUGEMテーマ:清水エスパルス

小瀬スポーツ公園。

様々なスポーツ施設を兼ね備える、大規模なスポーツ公園です。

等々力、長居、瑞穂、三ツ沢など、Jクラブのホームタウンにもこういった公園はいくつかありますが、小瀬もまた、素晴らしい公園です。

日程くんと桜前線からのプレゼントでしょうか。

ちょうど甲府戦の行われた週末は、小瀬の桜が満開。

天気が崩れる時間帯もあり、寒さもひとしおでしたが、小瀬の美しい桜を楽しむことができました。


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花見客も多数訪れ、公園内の駐車場は満車に。

仕方なく、公園横の有料駐車場(1,000円)に。

まあ、そもそも無料で駐車できるというのが美味しすぎですから、徒歩5分の有料駐車場に停めても、あまり痛いとは思いませんでした。


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公園内の歩道は花見客が多数。


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芝生公園では、たくさんのファミリーが。


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小川を挟むように立ち並ぶ桜並木。


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スタジアムへ向かう橋。


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空は晴天。(この時点では)


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スタジアム外に広大なスペースがあると、フードコートほか多くのイベントをスムーズに行うことができます。

来場者としても、人ごみの中をすり抜けるというストレスは一切かかりません。

ただ、行列の長さは致し方なく。

のんびりとスタグルを堪能していたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。


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鶏もつカレー。

もつの量がやはり寂しかった…。

味は申し分なし。


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リベンジ、ということで、カレーではない鶏もつ煮。

昔から、きんかん卵って大好きでした。


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信玄餅クレープ。

スプーンを使って食べた先に残ったのは、生クリームとクレープの皮でした(笑)

美味しかったです。


DSCN4142.JPG

清水サポーターに大人気だったヴァンくん。

スタジアム内では、「大雪の時グラウンドを貸してくれてありがとう!!」のボードを出してくれました。

ありがとう。

なお、諸事情により"中の人"は…ゴニョゴニョ。


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抽選会の景品には「青山直晃」の名前も。

「FUJISAN DERBY」ということで、意図的に彼を選んだのかもしれません。

ちなみに、以前は「FUJIYAMA DERBY」だった記憶があるのですが、この日は「FUJISAN DERBY」で統一されていたように思います。


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こちらも富士山を意識した正面入り口。


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時折、このように雲行きが怪しくなることも。

雨に混じって雪のようなもの(霙?)も降りました。

写真に写っているフラッグは、宣伝用に展示されていた重機から吊るされていました。


DSCN4165.JPG

甲府サポーターのみなさん。

「甲斐進撃」に、なるほどと。


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以前は、この右側あたりにテルさんの断幕もあったと記憶しています。

何となく、寂しい想いも。


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また来たいスタジアムです。

そのためには、共にJ1に居続けなければなりません。


お土産その1。

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ヴァンフォーレ信玄餅。


お土産その2。

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ぬり絵。




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「富士山ダービー盛り上げ企画」参加させていただきました。

頭脳戦【清水エスパルス戦】』(ヴァンフォーレ甲府熱血サポーターへの道!!)



vs甲府 3 〜時には神頼み〜』(オレンジ親父)

再スタートのきっかけとなるか』(いつもオレンジ気分で)

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関連:清水エスパルス、ヴァンフォーレ甲府、山梨中銀スタジアム

at 00:13, macotobatten, スタジアムの風景

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