2013.04.30 Tuesday
1か月周期の壁
JUGEMテーマ:清水エスパルス
リーグ戦とカップ戦を合わせ、3月は3分3敗、4月は4勝2分。
ちょうど月が変わったのと同時に、まさにツキが変わったような2か月間でした。
もちろん、そのツキを引き寄せたのは偶然ではなく、守備の再構築や選手個々のコンディションの向上、そして何よりも選手間の意識の共有が徹底されたことが、4月の"復活"に大きく関与していたと言っていいと思います。
得失点差においてはまだまだ3月の傷跡が残ったままではありますが、勝ち数は負け数を上回り、メンタル的にも苦しい状況は脱したと言えます。
3月の借金を返済し、あるいは若干の貯金を作るところまで来たという見方もできるかもしれません。
しかし、勝負はこれから。
おそらく、今のサッカーをシーズン終盤まで続けることはできないでしょう。
長いスパンで同じサッカーをやり続けることは非常に難しいことです。
ケガや出場停止などにより、メンバーが入れ替わることがあります。
好調を続ければ、当然相手は研究し、対策を練ってきます。
そして、一番難しいのはメンタルの維持です。
どんなに強固な結束を築いたとしても、時間の経過が生み出す個々の意識のズレは免れることができません。
好調であっても不調であっても、人間のメンタルは常に変化し続けます。
ほんのわずかな綻びが、歯車を大きく狂わせていくことがあります。
鳥栖戦での勝利からもうすぐ1か月。
そろそろ、その"壁"が表れるころではないかと思っています。
現に、数名の選手が浦和戦で負傷し、新潟戦での出場が微妙な選手もいます。
そして、今のチームの核であるバレーとキャラはともに3回の累積警告。
公式戦が7試合も組まれている5月において、おそらく彼らを欠いた中で戦わなくてはならない試合が出てくるでしょう。
相手の対策も厳しくなるはずです。
バレーには、これまで以上に厳しいマークがつくことが必至です。
相手チームは如何に彼を孤立させるかを考えてくるでしょう。
浦和のように、前に人数をかけてくれればいいのですが、ある程度相手に引かれてしまえば、バレーを生かすスペースは生まれません。
細かな戦術は語れませんが、各クラブがこのままバレーを放っておくはずがありません。
清水としては、そうなったときに次の一手を打つことが大切です。
バレーの衛生的役割を果たしているトップ下のゴールはもちろんですが、やはりWGを含めた中盤の選手の攻撃参加がカギを握るでしょう。
相手のバレー対策を逆手に取るような攻撃ができるか、それとも成す術なく封じこまれるのか。
ここからが真価を問われる戦いとなります。
最も憂うことは、メンタル面の疲労です。
どん底の状態から突っ走ってきた1か月だったと思います。
公式戦6試合を無敗で終え、しかもその最後はあの埼スタでの勝利でした。
おそらく、チームとしてもこの試合で勝利を収めることにかなりのエネルギーを注いできたことでしょう。
こういった試合の後は、非常に難しい試合になりがちです。
浦和と新潟では、戦い方も全く異なります。
完全アウェーの埼スタから、完全ホームのアイスタへ。
それが良い方向に出ればいいのですが、今季の清水はどうもホームで苦しい戦いとなってしまっています。
5月末には中断を迎えます。
残り1か月。
新潟戦での戦いぶりは、その1か月を占う重要な試合になるような気がします。
ブレずに継続すること。
修正を加え、進化していくこと。
この両立を果たさなければ、安定した結果を残すことはできません。
新たなステージで、どんな戦いを見せてくれるのか。
注目したいと思います。
『王国のプライド』(2013/4/29)
at 23:19, macotobatten, クラブについて
comments(2), trackbacks(0), - -