若大将、高木俊幸

JUGEMテーマ:清水エスパルス

悔しくなかったはずがないでしょう。

俊幸がスタメンを外された理由は、"アウェーでの得点がないから"。

もちろんそれだけではないと思いますが、ゴトビ監督の口から最初に出てきたのが、そんな理由でした。

昨季から今季第7節までにJ1リーグ戦で挙げた得点は5得点。

その全てがアウスタでの得点。

"ホームに強い"と評価したいところですが、監督からしてみれば"アウェーに弱い"と判断されたということでしょう。

プロとして育った味スタのピッチには、当然スタメンとして立つつもりでいたはずです。


この試合に懸ける想いと、チームに訪れた絶体絶命の状況が、あの素晴らしいゴールを生みだしました。

まさに光芒一閃。

その鋭い弾道は、ハイビジョンのカメラでさえも振り切られました。

F東京のゴールマウスを守っていた権田に、反応する時間さえ与えませんでした。

ピッチ上に9人しかいなかった清水が得点を挙げただけでも十分にドラマチックだといえるのに、そのゴールを挙げたのが、試合前に味スタを「自分のホーム」と言った俊幸でした。

戸田光洋のラストゴールと、原一樹の亡きお母さんに捧げるゴール。

過去にも、味スタでは記憶に残るゴールがありました。

決して相性がいいとはいえない、いや、相当悪い印象しかない味スタですが、清水エスパルスを応援しているサッカーの神様が、味スタのどこかに潜んでいるのかもしれません。

そうとしか思えないほど、ドラマチックで感動的な瞬間でした。


ドラマでしか、映画でしか、見ることができないようなシーンを、目の前で見ることができる。

しかも、それは創作されたものではなく、選手と選手のアツい想いがぶつかり合って生みだされる"偶然"の物語。

その"偶然"の中に、ほんのわずかな"必然"があることで、それは最高の物語になります。

それが、サッカーであり、スポーツであると思います。


昨季、出場時間1823分間の中で俊幸が放ったシュートは、実に50本。

その50本のうち、ゴールネットを揺らしたのはわずかに2本でした。

今季は、8試合を終えて、14本のシュートを放ち、4得点。

単純にシュート技術が上がったということだけでは説明できない、何かがそこにはあったはず。

昨季空砲に終わった48本のシュートが、今の成果にきっとつながっているはず。

そして、その先に確かにある光を、あのゴールで感じることができました。

あのゴールで見た一閃の光は、これからの俊幸を輝かせてくれるはずです。


俊幸がJ1デビューを果たしたのは、昨季の5月3日の広島戦。

後半10分に、タカに代わってアウスタのピッチに立ってから、まだ一年経っていないのです。


1991年5月25日生まれの20歳。

これからが本当に楽しみです。


ちなみに、スカパー!をはじめあちこちのハイライトで抜かれた「若大将」のゲーフラは、おいらがいつもお世話になっている方のもの。

何だか今の俊幸にぴったりのキャッチフレーズだと思います。

父・豊氏がドラフト入りした1980年度のドラフト会議の目玉が「若大将 原辰徳」だったことが関係しているかどうかは知りませんが…。





俊幸と亜人夢と竹内』(2011/10/12)






白崎凌兵vs.FC東京』(2012/4/25)


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J1第9節 鹿島戦@アウスタ 5/3(木)19:00 KICK OFF

関連:清水エスパルス、高木俊幸

at 21:07, macotobatten, 選手について

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三保の風景(4/29) 〜 感動から一夜明けて

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昨日の感動を現地で味わうことができなかったので、本日は三保へ。

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昨日の先発メンバーは、石栗コーチとともにリカバリーメニュー。

連休中といえども、いつもの光景です。

昨日30分弱の出場時間だったタカも、こちらに入りました。

同じ出場時間で、今日の紙面の主役となった俊幸はサブ組と同じメニューを消化。

年齢相応のトレーニングメニューということです。

岩下が別調整。

吉田は顔を見せませんでしたが、何かあったのでしょうか。


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サブ組、サテ組に入ってミニゲームに汗を流す俊幸。

今日も動きは軽快でした。

ファンサゾーンでもやはり大人気でした。

これで、"高木豊氏・長男"の冠は卒業でしょうか。


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ピンボケしましたが、辻尾も元気にフルメニューを消化していました。

隣の白のビブスは八反田。

今季始動前に最も期待していたルーキーは彼でした。

独特のリズムを持っていて、しっかりボールを捌ける印象。

トップでの活躍が待たれます。

ちなみに、この日のフリーマンは八反田、大悟、浩太の3人。

"無理をさせない"3人です。

浩太は調子が良さそうでした。


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ゲームを止めて、ゴトビ講座。

遠目に見たら、遠藤講座。


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GK練習は、林を除いた3人。

Jリーグで最高レベルのGK陣。

林のポジションを脅かすのは誰か。

パンツの丈の長さが、チーム内での序列を表しているとかいないとか。


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遅れて出てきた岩下は、ダニエルとウォーキング。

彼もまた、"無理をさせない"選手の一人。

昨日の試合では、キャラや林に負けじと俊幸を抱きかかえていましたが、それでどこかを痛めたわけではないでしょうけど。


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GK陣が加わり、ゴールを使ったハーフコートゲーム。


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その様子を見守るジミーと、キャラと、背筋の張りが気になる翔太さんと、髭が気になるアレックス。


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疲れたので座り込むジミーと、同じくアレックスと、五月の紫外線におでこをやられ気味のキャラと、今度は腿裏の張りが気になる翔太さん。


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F東京戦でベンチ入りしたメンバーは、サテ組よりも早めに終了。


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一番右は、ベンチ入りしていなくとも"無理をさせない"八反田。

この微妙な距離感は、単なる偶然か…。

ちなみにひとつ前の写真の一番右も、八反田。


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残ったメンバーは、パスやクロスからのシュート練習。

あっちで撃ったら、今度はこっち。

決して休ませないのがゴトビ流。

亜人夢が冴えていました。

石毛もやはり巧い。

右でも左でもしっかり撃てていました。


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合流はもう少し先か。

ファンサゾーンでは、引き上げるタイミングを計りながらも、しっかり応えてくれていました。


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スタメンへの道は、決して簡単なものではありませんが、昨季よりもトップとサテの間に大きな隔たりは感じません。

誰が出てもチームとしての戦い方がブレていません。

こうやって、サブ組やサテ組ともしっかりかかわり続けてきたことの成果だと思います。


さて、2人が出場停止となった鹿島戦。

這い上がるのは誰でしょうか。


それにしても、今日のネットサーフィンは爽快です。








清水9人で完封!高木V弾』(nikkansports.com)








白崎凌兵vs.FC東京』(2012/4/25)


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J1第9節 鹿島戦@アウスタ 5/3(木)19:00 KICK OFF

関連:清水エスパルス、三保グラウンド

at 19:05, macotobatten, 三保の風景

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全員で掴んだ涙の勝利 〜 J1第8節 F東京戦@味スタ 後記

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魂が震えるとは、まさにこのことなのだと思いました。

TV中継を前にして涙が出たのは、おそらく初めてだと思います。

選手たちを誇りに思えた、そんな試合でした。

清水エスパルスを応援していてよかった、心からそう思える試合でした。


先発メンバーには、これまでサポーターの信頼を勝ちとれていない翔とジミーが揃って名を連ねました。

前節のG大阪戦で中盤にタカを起用して"失敗"したばかりなので、多くの清水サポーターが嫌な予感を抱いたはずです。

これで負けたら、その傷跡はちょっとやそっとじゃ済まないだろうと思いました。


主審は西村さん。

FC東京、味の素スタジアム、西村雄一とキーワードが並べば、一体どんなことが起こり得るのか、多くのサポーターは想像していたはずです。


これらの予感は、試合が進むにつれて、まさに既定路線かのように現実化されていきました。


試合序盤こそ、清水がペースを握っていましたが、徐々にF東京が主導権を握るようになっていきました。

ジミーのプレスがなかなか効かないのはこれまで通りでしたが、珍しくキャラの守備も安定感を欠き、最終ラインでたびたびヒヤヒヤするシーンがありました。

アレックスと大輔が中盤で踏ん張ったこともあり、何とか無失点でしのぎましたが、一歩間違えればG大阪戦のように先制を許していた可能性もありました。

そのあたりは運もあったかもしれませんし、清水サポーターの強烈なブーイングが功を奏したのか、F東京の左SBがほとんど効果的な仕事をできなかったことも影響したかもしれません。


次々と清水側に提示されていくイエローカード。

中には西村さんでなければ注意で終わっていたであろうものもありましたが、やはり清水のプレーが荒かったことは否定できません。

特に、開始早々のジミーの行為は軽率だったし、アレックスの2枚目のシーンも、主審が西村さんであれば、避けるべき行為だと思います。

全てをジャッジのせいにすることは簡単ですが、もう少し順応する必要があったようにも思いました。


そんな中で2人の退場者を出し、現実的には敗北フラグが立っていたはずです。

しかし、選手たちは下を向きませんでした。

サポーターも声を出し続けました。

それは、TVを通してしっかり伝わってきました。


そして、俊幸の決勝ゴール。

魂を感じたゴールでした。

それは、味スタで育ったという個人的なものだけではなく、チームとしての、何か目には見えないものを背負ってのゴールでした。


相手の左SBからの絶妙な"パス"をタカが受け、猛然とカウンターを発動。

タカとともに駆け上がった俊幸が、DFとの駆け引きを制してうまくボールを受け、豪快にF東京ゴールへ蹴り込みました。


優勝を決めたわけでも、残留を決めたわけでもない。

冷静に考えれば、リーグ戦34試合のうちの1試合。

でも、そうではない何かがそこにはありました。


明日の新聞には「清水が9人で勝った」みたいな言葉が並ぶでしょう。

確かに試合終了の時点でピッチに立っていたのは9人でした。

即興で出された断幕も、最高でした。

でも、9人で掴み取った勝利ではありません。

ましてや、俊幸1人でも、タカと俊幸の2人でもありません。

チーム全員で勝ち取った勝利。

ジミーがこの試合で勝利に貢献したかといえば、それはかなり厳しいでしょう。

それでも、彼もまたピッチでチームのために戦った戦士の一人。

アレックスもまた同じ。

ベンチの選手も、ベンチ外の選手も、スタッフも。

そして、サポーターも。


ゴトビ監督が使い続けてきた「ファミリー」とは、まさにこのことを言うのだと思います。

単なる仲良し集団を指すのではありません。

最後まで共に戦い抜く集団であること。

それがファミリーなのだと思います。


決して下を向かないこと。

最後まで諦めないこと。

90分間戦い続けること。

言葉で言うのは簡単だけど、それを果たすのは簡単ではありません。

今日は、それを見事に果たしてくれました。


8枚のイエローカードは、次戦以降の戦いを苦しいものにするでしょう。

それでも、今日の成功体験の価値は、計り知れないものがあるでしょう。

昨季の名古屋戦のそれをはるかに上回るはずです。


5-0で勝利しても、決して味わうことのできない何かがありました。

TVでもその感情が溢れるほどに沸き上がってきたのだから、現地のゴール裏はとんでもないことになっていたことでしょう。

選手たちもまた同じはず。

林と海人が抱き合う姿が非常に印象的でした。


次の戦いは、アウスタに鹿島を迎え討ちます。

G大阪に5-0で圧勝し、リーグ戦3連勝なのだとか。

意気揚々と乗り込んでくるでしょう。

清水のほうも、これで4位に浮上。

チームの雰囲気は最高潮。

ゴールデン生中継にふさわしい舞台は整いました。

あとは、アウスタをオレンジに染めるのみ。



白崎凌兵vs.FC東京』(2012/4/25)




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J1第9節 鹿島戦@アウスタ 5/3(木)19:00 KICK OFF

関連:清水エスパルス、FC東京、味の素スタジアム、高木俊幸、西村雄一

at 21:38, macotobatten, 試合 後記

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前を向くために、前半から 〜 J1第8節 F東京戦@味スタ 展望

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およそ2年ぶりの味スタ。

ようやくスッキリとした晴天の中でのデーゲームとなりそうです。


公式戦5連勝、リーグ戦3連勝の波に乗って迎えたG大阪戦は、選手個々のコンディション不良と連係不足で星を落としてしまいました。

F東京もまた、鹿島に負けた後には仙台に0-4で敗れ、ポポヴィッチ監督も退席処分に。

両チームにとって、決して負けることができない、踏ん張りどころの一戦となります。


清水がこの連休中に対戦するのが、F東京のほか、そのF東京が敗れた鹿島と仙台。

これも何かの巡り合わせでしょうか。

とにかく、対戦相手を見ても、清水にとってはこの連休中の3連戦が重要になることは間違いありません。


明日の試合もまた、なかなか先発メンバーを予想し難いわけですが、G大阪戦よりはいい状態で戦えることは間違いなさそうです。


右SBには吉田が戻ってくるでしょうか。

G大阪戦では右SBに河井が起用されたわけですが、強力なG大阪攻撃陣に押し込まれてしまう状況が多く見られました。

磐田戦ではケガの影響で精彩を欠いた吉田ですが、あの試合の悔しさを胸に、気持ちの入ったプレーを見せてくれるはずです。

対峙するのは、F東京の6番。

クロスを上げさせないどころか、その裏を突いてガンガン立ち向かってほしいと思います。


CFはちょっと読めませんが、結果の出ていないジミーに変えてタカや翔が入る可能性があるかもしれません。

誰が出てもいいです。

とにかく、この3人の誰かにゴールを決めてもらいたいと思います。


名古屋、柏、神戸をはさんで、G大阪、そしてF東京。

序盤のアウェー5試合のうち、4試合がACL組とのアウェー戦だというのは、偶然だとは思いますが。

そのうち3試合で負けているのは紛れもない事実です。

リーグ戦全体をみれば、こだわるところではないかもしれませんが、やっぱりF東京には勝ちたいところです。


過去には大勝もあり、大敗もあり。

天皇杯でもよく当たったという印象があります。

そして、退場やらPKやらがやたら多い印象も。

できれば穏やかに試合が進んでほしいですが。


そして、警告の数もそろそろ気になるところ。

大輔、岩下、アレックスが3枚の警告を受けています。

そして、小野、林、キジェ、ジミーは2枚の警告。

これから続く重要な3連戦。

ハードに戦いつつも、無駄な警告は避けたいところ。

もちろんケガも。

とはいっても、そんなことを言って弱気になっても困りますが。


ここ数試合、勝った試合でも前半の試合展開に苦しむ傾向があります。

やはり、G大阪戦のように、先制されると厳しくなります。

公式サイトのプレビューにもありましたが、前半からアグレッシブな戦い方を見せてほしいと思います。


もう一度、ここから前を向くこと。

昨季とは違うというところを見せること。

移籍していった選手に、清水の魅力的なサッカーを魅せつけること。


照りつける太陽のもとで、興奮と感動を与えてくれるようなサッカーを期待します。


白崎凌兵vs.FC東京』(2012/4/25)





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J1第8節 F東京戦@味スタ 4/28(土)13:00 KICK OFF

関連:清水エスパルス、FC東京、味の素スタジアム

at 22:09, macotobatten, 試合 展望

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白崎凌兵vs.FC東京

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清水FW白崎アピール「東京見返したい」』(清水エスパルス公式サイト)

入団会見の頃から、F東京戦のことに触れていた白崎。

まあ、記者からふられたから答えただけかもしれませんが、それでも、やはり"古巣"に対する想いは強いはず。


記憶が正しければ、プロ入団の際、ユース昇格を許さなかったF東京からも誘いがあったようです。

それでも、それを受け入れずに清水に来てくれました。

理由がどうであれ、今は彼が自分たちのチームにいることを嬉しく思うし、誇りにも思います。


活躍という点では、まだまだこれからだと思いますが、ナビスコ杯では可能性を感じるプレーを連発していますし、プレーだけではなく、ピッチ内外での表情や言動からも、大物ぶりとサッカーに対する真面目さが伝わってきます。

先発出場かベンチスタートかは、ケガから合流したばかりの俊幸の状態次第でしょうけど、ぜひとも味スタのピッチに立ってもらいたいものです。


アレックスの活躍が目立っていますが、そろそろ"ラッキーボーイ"が欲しいところです。

白崎か?

石毛か?

G大阪戦の敗戦を吹き飛ばすような、強烈な新しい風を期待します。








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J1第8節 F東京戦@味スタ 4/28(土)13:00 KICK OFF

関連:清水エスパルス、白崎凌兵

at 23:27, macotobatten, 選手について

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