永井雄一郎の価値

 JUGEMテーマ:清水エスパルス

先日の仙台戦で78分にタカに代わってピッチに入ったのは永井さん。

今季の清水エスパルスの選手の中で最年長であり、チーム内で唯一おいらよりも歳が上ということで"さん"付けで呼ぶことにしています。


その永井さんですが、今季は未だゴールがありません。

清水で過ごした過去2年間でも、リーグ戦1得点、ナビスコ杯1得点、天皇杯2得点と、彼の経歴と年俸を考えればお世辞にも活躍したとはいえない成績が続いています。

仙台戦では、始めはタカのいたCFのポジションに入り、ロングボールに対するポストプレーなどを担っていましたが、しばらくするとゴトビ監督直々の指示で最終ラインに入ることとなりました。

健太監督時代にも同じ光景を見たような記憶がありますが、ゴトビ監督がこのような守り方を選択したことは意外でしたし、永井さんがこの指示をどう感じていたのかが気になりました。


ただ、もっと気になっているのは彼に対する(おいら自身を含めた)サポーターの反応です。

今月に入ってから、試合終盤に投入されることが多くなった永井さんですが、"また永井か…"というような空気をスタジアムに感じてしまいます。

そして、おいら自身も少なからずそう思う部分があるのも確かです。

事実、結果といえる結果を残せていませんし、決してポストプレーがストロングポイントではない彼を試合終盤に前線で起用することは、効果的であると言い難いと感じています。

決定的なシュートを放ったシーンもほとんど記憶にありません。

ベンチで控える選手、特に攻撃陣に求められる、"期待感"があまり感じられないということは、多くのサポーターの本心かもしれません。


ただ、彼が入ったことがきっかけで得点につながったといえるシーンは何度か記憶にありましたので、ちょっと調べてみました。


神戸戦  出場29分間…得点1…失点2
G大阪戦  出場 9分間…得点0…失点0
山形戦  出場 1分間…得点1…失点0
浦和戦  出場13分間…得点1…失点1
川崎戦  出場10分間…得点0…失点1
仙台戦  出場12分間…得点1…失点0

合計   出場79分間…得点4…失点4


彼が出場したリーグ戦6試合における、出場時間とその間に生まれた得点数と失点数。

手元にアディショナルタイムの情報がないので、実際には90分強の出場時間になると思われます。

ほぼ1試合分といえる試合の中で、4得点が生まれています。

まあ、同じように4失点も生まれているわけですが…。

サッカーというスポーツは、試合終盤が最も点が入りやすいものですから、この結果は当然といえるのかもしれませんが、少なくとも神戸戦の1得点と仙台戦の1得点では、彼が得点に絡んでいたといえます。

神戸戦では、永井さんが得たFKがきっかけとなり、タカの移籍後初ゴールが生まれました。

仙台戦では、拮抗した試合展開の中、宏介が上げたクロスに永井さんとアレックスが飛び込み、永井さんのスルーによってアレックスの貴重な決勝ゴールが生まれました。

アシストにもカウントされない、正直にいって地味なプレーではありますが、こういったプレーができるのはさすがだと感じました。

まあ、あのスルーが意図したものであったのかは定かではないのですが…。


07年には、ACL決勝戦において浦和レッズをアジア王者に導く先制ゴールを挙げた彼ですが、その後は監督やクラブと折りが合わず、タカと同じように"干される"形で清水への移籍に至りました。

あのオフサイドぎりぎりからの飛び出しから生まれた強烈なミドルシュートは、インパクト抜群でした。

清水に移籍してきた彼に対し、やはりあのゴールと同じようなイメージを期待してしまうのですが、あの頃のプレーを清水に移籍してきてから見せてもらった記憶がありません。

浦和で出場機会を失った時点で、ピークを過ぎたのかもしれませんが、それでもやはり、清水での活躍を期待し続けてきました。

"いつか復活してくれるだろう"と。

それでも、たび重なる故障はそれをますます遠いものにしていきました。

そしていつぞや、永井さんがピッチに立っても得点が期待できなくなっていました。


FWというのは、他のポジションに比べ、その地位を失う瞬間は儚いものがあります。

ゴールという明確な結果を求められるポジションであり、そこにはフィジカル面での充実が欠かせません。

技術で補える部分はあるのでしょうけど、技術だけで主力を張れるポジションではありません。

肉体的な衰えは選手誰しもが避けることのできないものであり、それは永井さんも例外ではないでしょう。

浦和時代と同じものを求めるべきではないのかもしれません。

それでも、おいらは今の清水にとって必要な存在であると捉えています。

大敗ムードであった神戸戦でタカのゴールのきっかけをつくったことは先ほどふれましたが、あのときのファールをもらった瞬間の彼のプレーはやはり彼にしかできないものであったと思っています。

当時の記事にも書いたのですが、ファールのもらい方、その後の動きに彼のサッカー選手としてのストイックさが感じられました。

彼はサッカーというスポーツに対して非常に真面目で、そして献身的だとおいらは思います。

あまりうまく表現できないのですが、小野とも、タカとも異なるもの。

何なのでしょうか。

浦和時代とは少し違った雰囲気を見せるようになり、そしてこれまた違ったプレーを見せてくれているような気がします。

過去に見せた派手さはありませんが、清水で新たな永井雄一郎を見せてくれていると捉えたいと思っています。


とはいえ、今季が勝負の年であることは間違いありません。

年俸や年齢のことを考えれば、背水の陣で今季に臨んでいるはずです。

本人が今のプレーで満足しているはずはありませんし、もちろんおいらも満足はしていません。


今月の初めに三保へ行った際、朝一番で練習場に顔を見せ、黙々とランニングを続けていた永井さん。

居残り練習でも常連となっています。

練習量はチームで一番なのではないでしょうか。

ケガが多いことと、やはり肉体的な衰えは気になるところではありますが、清水でもうひと花咲かせてほしいと切に願います。

清水に来て3年目、花は未だ開花せず。

今年こそ。

あなたの力で清水をもっと強くしてください。


三保の風景(6/7:AM)』(2011/6/7)



いろいろ書きましたが…

浦和時代のこんなゴールもやっぱり決めてほしいし、あの頃の永井雄一郎を清水でも見てみたい…。



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J1第2節 鹿島戦@アウスタ 7/2(土)18:30 KICK OFF

関連:清水エスパルス、永井雄一郎

at 22:08, macotobatten, 選手について

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アレックスの魅力

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ここ3試合のアウスタでの試合全てでゴールを決めているのがアレックス。

山形戦では終了間際にPKを冷静に決め、川崎戦では反撃の狼煙となるゴールを決め、先日の仙台戦では値千金の決勝ゴールを決めました。

リーグ戦を通してもこれで5ゴールとなり、タカに並んでチームトップタイ。

その5ゴールのうち、山形戦を除く4ゴールはチームの1点目となるゴール。

川崎戦のゴールは2点を追いかける中のゴールでしたが、残る3ゴールは全て先制点。

チームとして何としてもゴールが欲しいときに生まれたゴール、試合の流れを決めるゴールです。

これまで清水がアレックスのゴールにどれだけ救われたかということが、これらのことからわかります。

開幕前はチームになかなかフィットせず、不安も感じさせましたが、試合を重ねるごとにその存在感を示してくれるようになりました。

開幕戦となった柏戦では、先発出場したものの55分にタカと交代。

その後、リーグ戦2戦目の福岡戦、3戦目の横浜FM戦では先発こそ外れましたが、いずれも早い時間帯で交代出場しており、その後は全ての試合で先発出場しています。

しかも、大宮戦を除く9試合でフル出場を果たしており、今やチームにとって絶対に欠かせない選手となりました。

アレックスの魅力は、その得点感覚はもちろんですが、左右両ウイング、トップ下、そして1トップと、清水のシステムにおける攻撃的ポジションの全てをこなせる高いユーティリティ性にあるといえます。

しかも、それらのどのポジションにおいてもクオリティの高いパフォーマンスを見せており、トップ下ではなく右ウイングに入っていた中で得点を決めた仙台戦では、それを証明してくれました。

(フィジカル的にはやや不安があり、ポストプレーには向かないようですけど。)

また、最近は元紀やエディの影に隠れがちですが、フリーキッカーとして鋭いボールを蹴る技術ももっています。

今の段階では、チャンスメイカーとしてよりもゴールゲッターとしての活躍を見せていますが、今後はアシストにも期待ができる選手だと思います。

献身的なプレーも彼のよさで、チームがピンチを迎えた場面では、最終ラインまで下がってボールを奪うこともありました。

アンカーが日替わりのごとく入れ替わり、小野の調子がなかなか上がってこない中、今の清水の中盤を支えているのは間違いなくアレックスです。

清水のフロントは本当にいい選手を連れてきてくれたと思います。

前所属のシドニーFCとは移籍の際にひと悶着ありましたが、アレックス本人の意向を尊重する形で相手方は移籍を認めてくれました。

他の海外クラブからもオファーがあったようですが、その中で日本の清水エスパルスを選んでくれました。

嬉しい限りです。


アレックスにはこれまで通りのプレーを続けてほしいのですが、敢えて一つ要求をするとすれば、もう少し闘志を前面に出してほしいということです。

技術があり、プレーに安定感もあるのですが、まだ周りに遠慮しているのではないかと感じるところがあります。

彼の近くには小野やタカといった彼も以前から知っていたであろう偉大な選手がいるので、仕方がないところもあるのかもしれませんが、その他には若い選手が多いので、元紀や俊幸にはどんどん要求していいと思います。

彼が周りに使われる立場から、使う立場もこなせるようになったとき、相手にとって今よりも何倍も嫌な選手になるでしょう。

まあ、外国人選手は彼のように謙虚で真面目なくらいがちょうどいいのですけどね。


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関連:清水エスパルス、アレックスブロスケ

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J1第18節 仙台戦@アウスタ 参戦後記 【J特】

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仙台が負けた…開幕13戦目ついに』 (デイリースポーツ)


仙台鬼門清水で今季初黒星』(nikkansports.com)

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予想していた通りに、仙台の開幕からの無敗記録が12で止まったことをスポーツ紙各紙が一斉に取り上げました。

そのほとんどは仙台目線の記事で、清水について取り上げているのはほんのわずかな記事ではありますが、そんなことは気にしません。

開幕以降、ずっと負けていなかったベガルタ仙台の選手とそのサポーターに対して、今季初めて"敗戦"を味わわせたのは清水エスパルス。

そのことはまぎれもない事実です。

これまで12のクラブができなかったことを清水がやってのけたのです。

いつかは止まる無敗記録ではありますが、それをなし得た今季の清水は、もしかしたらなにか"もっている"のかも、なんて思った日曜日の夜でした。


ただし、試合内容を考えると、決して仙台を完全に打ち負かしたといえるものではありませんでした。

この試合、どちらに主導権があったかといえば、そのほとんどが仙台にありました。

試合の立ち上がり、完全にブロックをつくって引いて守ったのは仙台。

縦と横のラインが見事に揃い、これぞブロックというべき素晴らしい守備網をみせてくれました。

清水が後方でボールを保持すると、仙台のFW2人、ボランチ2人、CB2人の計6人がピッチの中央に図太い2本の縦のラインを形成しました。

清水はこの6人がいる中央からの攻め込みをほとんどさせてもらえませんでした。

それなら当然のようにサイドから崩そうとするわけですが、清水がボールをサイドに回すとそこに待っているのは両サイドにワイドに開いた仙台の攻撃的MFの2人、そして両サイドバック。

サイドでは彼らと中央の6人が徹底して三角形を形成し、プレッシャーをかけ続けました。

元紀やアレックスにボールが回っても、囲まれてほとんど仕事をさせてもらえませんでした。

この仙台の全員守備に対し、清水は完全にお手上げ状態でした。

清水も連戦の疲れからか運動量が上がらず、相手を引きつける動きがほとんどみられませんでした。

ないスペースを必死に探しながらパスを出すので、すぐに相手に詰められてしまいます。

さらに清水が大輔と真希のダブルボランチを選択したことで、互いに攻めよりも守りの戦いとなり、試合は完全に膠着状態。

清水がどうあがいても、試合の流れを変えるには至らず、淡々と時間が過ぎてゆく、そんな前半でした。

仙台がブロックを緩めて攻勢に出なければ試合が動く気配はなく、そういった意味でも前半の主導権は仙台が握っていましたし、時折みせる仙台の攻撃からは脅威を感じました。

その仙台が、後半の頭から攻撃に切り替えてきたことで、試合が動き始めました。

赤嶺の存在は非常に脅威でした。

彼が早い段階でゴールを決めていれば、仙台の無敗記録は13に更新されていたでしょう。

ただ、彼をはじめ仙台の選手にも連戦の疲労ははっきりとみえました。

守備においてはこれまでに培ってきた強固なブロックで安定感をみせていましたが、攻撃に関しては精度の低さを感じました。

コンディションがよければ決まっていたのでしょうけど、昨日はミスが多く、清水は何度も命拾いをしました。

健平の好セーブもチームを救いました。


この試合でワンチャンスであったといってもいい場面をアレックスが見事に決め、試合の主導権は清水に渡ります。

ボールを回し、仙台をいなす清水。

怒涛のパワープレーをみせる仙台。

清水が先制してからのアウスタは、今季一番の歓声と悲鳴が響き渡りました。

最後の10分間には、仙台の底力をみせてもらったし、清水の粘り強さもみせてもらいました。


今季幾度も試合終了間際に奇跡を起こしてきた仙台でしたが、今回だけは清水の意地が勝ったようです。

運を味方にした部分もありましたが、あの仙台の猛攻を凌いで勝ち点3を獲得したことは、非常に価値あることであると思います。

昨日の試合のような体を張った守備ができることは、今後の戦いに向けての大きな光であると思います。

それは、そのような戦い方で結果を残してきた仙台から学んだことでもあります。


CIMG4104.JPG


やはり仙台は強かったです。

自分たちの戦い方を自分たちがしっかりと理解し、それを自信をもって体現している。

そんなふうに見えました。

7月13日には、早くも次の仙台戦が待っています。

仙台が今回以上の高いモチベーションで臨んでくるのは明白。

ユアスタでのそのような戦いがどれだけ厳しいものかは、昨日の試合をみていればこれまた明白。

そこに至るまでの鹿島戦と甲府戦でしっかり勝利し、仙台と肩を並べられる順位になっておきたいものです。

今季初めて照明に灯が灯るユアスタで、さらにアツい戦いをするために。

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J1第2節 鹿島戦@アウスタ 7/2(土)18:30 KICK OFF

関連:清水エスパルス、アウスタ日本平、ベガルタ仙台

at 23:22, macotobatten, 試合 参戦後記

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J1第18節 仙台戦@アウスタ 帰路

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やった…。

仙台に勝利。

内容は満足できるものではなかったですが、アレックスの貴重な先制点を最後まで守り切ったことは価値あること。

仙台にとってはまたも忘れられない試合となったでしょう。

アウェー仙台戦はもうすぐ。

互いに高いモチベーションで次の対戦を迎えられることを嬉しく思います。

今日も勝ちロコしてくれた選手やゴトビ監督、ありがとう。

最高でした。

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at 20:53, macotobatten, 試合 帰路

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J1第18節 仙台戦@アウスタ 現地入り

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風強し。

日差しも強し。

対戦相手のベガルタ仙台も強し。

でも、彼らを止めるのは清水エスパルス。

何かが起こる第18節。

何かを起こす清水エスパルス。


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J1第18節 仙台戦@アウスタ 6/26(日)18:30 KICK OFF

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at 15:20, macotobatten, 試合 現地入り

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