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内容か結果か 〜 J1第32節 大宮戦@アイスタ 参戦後記

JUGEMテーマ:清水エスパルス

清水エスパルス 1-0 大宮アルディージャ(前半1-0)

【得点】
07分 ヨンアピン(清水)

【出場選手】《清水のみ》
GK 櫛引 政敏
DF 吉田 豊
   (→61分 MF 河井 陽介)
DF 平岡 康裕  
DF ヨンアピン
DF 石毛 秀樹
MF 杉山 浩太
MF 本田 拓也
MF 村松 大輔
FW ラドンチッチ
   (→83分 FW 伊藤 翔)
FW 大前 元紀 
FW 高木 俊幸
   (→67分 FW 村田 和哉)

【警告】
16分 本田 拓也(清水)警告1
51分 吉田 豊(清水)警告1

【主審】
中村 太

==========

試合後、インタビューコーナーにいたのは、DFキャラとGK櫛引。

この試合を象徴するような人選だったと思いました。


キャラが選ばれた理由は、決勝点を上げ、それが来日初ゴールという祝すべきものであったからでしょう。

しかし、久しぶりに左SBに入った彼は、ゴールだけではなく、攻守に渡って存在感を見せていました。

上がる回数は多くありませんでしたが、そのリスクマネジメントはさすが。

左サイドから裏を取られてピンチを迎える場面はほとんどありませんでした。

彼が左サイドをガッチリ抑えてくれたおかげで、大宮の攻撃は随分と制限されたと思います。


櫛引については、キャラ以上にこの試合のMVPにふさわしい選手であったと思います。

ダービー以来の完封勝利。

決定的なピンチは一度ではありませんでした。

彼のスーパーセーブと勇気ある飛び出し(少し恐いスライディングでしたが)がなければ、最悪の結果もあり得た試合でした。


彼ら以外にも、平岡はキャラの得点に絡み、浩太の守備も安定していました。

危険なシーンはあったものの、試合全体としては安心して見ていられる守備でした。

それは、大宮の攻撃が全く怖いものでなかったということもありますが、前半にノヴァコヴィッチを孤立させられたのも、サイドの守備が安定していたからだともいえます。

試合前に選手たちがポイントに挙げていたセカンドボールについては、ほとんどの場面で優勢であったと思うし、球際の攻防でも同様でした。

こういった手応えを自信にしていくことは大切だと思います。


石毛の獲得したコーナーを元紀が蹴り、キャラが決める。

この試合のスタメンの注目点だった彼らがゴールに絡んだことは、一つの成果であったといえます。


石毛の生き生きとしたプレーも見ることができました。

相手を引きつけてスペースを生み出す動き、そこにパスを出す判断の速さと精度。

彼の輝くスキルを見せてくれました。

今後はこういった形での出場が増えていくことでしょう。


コンディションに不安を抱えながらも、結局フル出場した元紀。

試合前の"鳥かご"で伊藤が先発組に混ざって中盤ビブスを着ていたことから推察すると、ゴトビ監督は、元紀を早い時間帯に交代させる可能性を考えていたと思います。

あるいは、キャラのSBや石毛のWGが機能しなかった場合の保険もあったかと思いますが。

試合後にバスの中でもマッサージを受けて帰ったということからも、かなり無理をしてのフル出場であったと思われます。

それでも、それに値する存在感を見せてくれました。

彼が早々にピッチから去っていたら、厳しい試合になっていたでしょう。

90分間の中で、トップ下、右WG、左WGという3つのポジションでプレーし、CKのキッカーも務めました。

最前線から中盤の底、そして左右のライン際まで、今日の元紀のプレーの足跡を辿れば、アイスタのピッチ全体に色が付くでしょう。

ボールを受ける動き、守備に走る動き、豊富な運動量。

大きなケガを抱えたままでプレーしているようには見えませんでした。

それができるから、必要とされているのでしょう。

竹内や八反田、六平らに元紀の代役が任せられなかったのは、そういった部分の差なのかもしれません。

いつもはゴールを決め、"オモテのMVP"となる彼ですが、今日の試合では、インタビューを受けたDF陣に隠れるように"ウラのMVP"であったと思いました。


しかし、課題の多い試合でした。


今日の大宮の出来を見れば、1-0で満足するのは難しいかもしれません。

前半のうちに2点目を決め、試合を楽にしなければなりませんでした。

本来であれば、元紀を休ませたい試合でした。

あれだけ前半に主導権を握りながらも、最終的には相手にポゼッション率で上回られました。


相手にボールを持たせていたわけではありません。

得点後、時間が経過するにつれて、ボールを引き出す動きがどんどん減っていき、攻撃の組み立てができなくなっていきました。

大宮に合わせるように雑なパスが目立ち、なかなかボールが落ち着きませんでした。

後半に入ると、大宮が前線に人数をかけるようになり、その結果、ノヴァコヴィッチと周りの選手の距離が縮んできました。

彼にロングボールを入れる形が、じわじわと効いてきました。

清水の方はズルズルラインが下がり、大宮にとっては都合のよい展開になっていきました。


交代策も機能しませんでした。


右SBの吉田→石毛は、警告をもらっていた吉田を下げた意図はわかりますが、唯一の大宮にとっての突破口であったヨンチョルのプレーを助けてしまった感があります。

彼にとっては、おそらく吉田が相手だった方がやりにくかったと思います。

石毛になってもなかなか押し上げはできず、石毛は完全に"守りの選手"になってしまいました。

攻撃の形ができていない時のSBの石毛は、大抵こうなってしまいます。

NCアウェー磐田戦を思い出しました。


村田もいつものキレがなく、河井も決定機でシュートを撃てず。

伊藤も相手の脅威にはなれませんでした。

いつもよりも早めにカードを切った試合でしたが、交代策によって試合の流れが変わることはありませんでした。

後半があと10分長ければ、同点にされていたかもしれません。


DSCN2674.JPG

今季の勝ち試合の中で、最も充実感のない試合であったかもしれません。


でも、試合後の選手たちの笑顔は、やはり勝利した時のもの。

勝ちロコ後の"ゆりかご"も、勝ったからこそ。

ゴトビ政権の鬼門であった11月に、ようやく白星がつきました。


F東京と新潟が勝利したことで、賞金圏は厳しくなりましたが、この勝利で再び一桁順位に。

残り2節は、11位仙台と12位柏との対戦。

この2クラブに勝利すれば、9位以上は確実になります。

昨季の勝ち点も、大きく上回ることになります。


そして、ホームでは5連勝。

この結果も、非常に重要なものです。


オフシーズンが長くとも、前のシーズンの流れがそのまま翌シーズンのスタートに影響することは、今季の清水、そして大宮が証明しています。

"良い状態"でシーズンを終えること。

残り2試合で、考えなければならないことです。

そういった意味では、どんなに"しょっぱい試合"であっても、この勝利が価値あるものであったと思います。

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関連:清水エスパルス、大宮アルディージャ、IAIスタジアム日本平

at 21:53, macotobatten, 試合 参戦後記

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