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二度目の「やるしかない」 〜 大榎克己監督辞任を受けて

JUGEMテーマ:清水エスパルス

大榎克己監督 辞任のお知らせ』(清水エスパルス公式 2015/8/1) 

ファン・サポーターの皆様へ』(清水エスパルス公式 2015/8/1) 

シーズンの途中で監督を代えるということは、チームにとって大きな大きな負荷がかかること。

身体でいえば、メスを入れて大きな手術をするようなもの。

2シーズン続けてそういったことを決断しなければならないということは、前回の"手術"が失敗であったということを認めるということになります。

そして、ここから先の戦いは、その"手術"によってできた傷口の痛みに耐えながら、心も身体も本来の姿を取り戻していくことをめざすことになります。


監督交代に対して、両手を上げる勢いで喜んでいる人もいますが、自分は到底そういう気分にはなれません。

もちろん、これまでの成績は監督を続けるのには無理のあるものでしょう。

左伴社長のこれまでの判断は、他のクラブを見渡しても珍しい例だと思います。

でも、そのことと今回の件に対する感情は、必ずしも同期するものではありません。


別れは辛いものです。

一番辛いのが、大榎"監督”本人でしょう。

今の、大榎氏の心情を想像したとき、ぎゅっと胸が締め付けられます。

一年前、ゴトビ体制の限界を感じたクラブは、ユースで実績を残していた大榎氏に白羽の矢を立てました。

いや、矢を立てるまでもなかったと思います。

クラブは、一度は断った大榎氏に対して、再度の要請。

他に選択肢はなかったのでしょう。

そして、「大榎克己しかいない」といった雰囲気は、サポーターの中にも広がっていたように思います。


最初の要請を断った理由は何か。

当時目の前にいたユースの選手たちのことがあったでしょう。

そして、これは想像ですが、もしかしたら確固たる自信がもてていなかったのかもしれません。

成績ではなく、組織として揺らいでいたあのチーム状態の中で監督を引き受けることは、大変重くて難しいことでした。

ましてや、J1はもとよりプロでの指揮の経験もゼロでした。

そんな中でも「やるしかない」という状況でした。


成績に伴って監督を辞めるということは、プロの世界ではやむを得ないことだと思います。

ただ、あの苦しい時期に監督を引き受けてくれたこと。

プロでの経験がない中で、少ない選択肢をやりくりしながら、何とかJ1残留にこぎつけてくれたこと。

身も心もボロボロになりながらも、ここまで妥協することなく戦い抜いてくれたこと。

それらに感謝するということは、絶対に忘れたくありません。

自分の中での、チームへの大きな"功労者"の一人です。

そこに、成績は関係ありません。

それは、ゴトビ氏に対するものと同じです。

あのシーズンも、このシーズンも、チームにとって、クラブにとっての大きな大きな歴史の一部です。


"大榎派"がどうとか、静岡のサッカーがどうとか、いろいろなことが言われましたが、正直なところ、そういったごちゃごちゃした話には耳を塞ぎたくなっていました。

なんだか、どんどん清水サポーターとしてのコミュニティーが壊れていくような、そんな虚しさを感じていました。

建設的な議論をしていた人もいたけれど、感情に先走っている人もいて、そこにチームの不振が重なったとき、とても苦しく感じました。


ただ、チームのためにエネルギーを注いでくれる選手やスタッフの姿があれば、それでいいと思うようになりました。

自分が清水を応援しているのは、強いかどうかでも、サッカーのスタイルがどうとかでもありません。

一生懸命な姿に魅力を感じていたんだろうと思います。

だから、例え負けた試合であっても、それが伝わってくれば自然に拍手を送っていたし、同じドローであっても、戦う姿勢が見えたかどうかでその度に試合の印象は違うものでした。


今、チームは大きな"手術"をして、次の戦いに向けて動き出しました。

リハビリをする時間はありません。

しかし、田坂氏を早めに招聘していたことで、その問題はある程度何とかなるでしょう。

インタビューでは認めていませんが、これもこういった事態を見越してのものであったと思います。


大榎体制で戦ったリーグ戦は、全部で39試合。

その中で勝利することができたのは、わずかに8試合。

勝率は2割に何とか届く程度でした。

連勝は一度もなし。

非常に苦しい1年間でした。


某新聞が触れていましたが、この成績は大榎氏の采配のみによるものではありません。

そもそもの監督交代のタイミングの悪さ。

戦力補強の不備や遅れ。

コーチ陣やメディカル体制の不備。

それによって後を絶えなかったケガ人。


前回の監督交代の際にチーム崩壊の原因を曖昧なままにあるところに押し付けたことを、忘れてはいけないと思います。

幸いなことに、今は選手たちの和は乱れていないということです。

新しい体制のもと、残り12試合の一つ一つに真摯に向き合っていくことができるでしょう。


これまでにいろんな形で裏切られてきているサポーターなので、今回の件についても冷静に(ある意味では冷めて)受け止めている方が多いような気がします。

田坂氏に対しても、あまり大きな期待をしすぎないように自制しているようなところも感じます。

これも、"手術"による傷口の一つでしょう。

本来であれば、思いっきり期待をして、仕切り直したいところですが、それも難しい状況です。


それでも、残りの12試合を田坂体制で戦うしかないわけで。

田坂氏に「やるしかない」と言わさせてしまったわけで。

サポーターも同じように「やるしかない」のだと思います。

皮肉にも、大榎氏が就任した時と同じような状況になってしまっていますが、これも乗り越えていくしかありません。


大榎体制が叶わなかったことの一つ。

連勝。

最後の試合を勝利で締めたことで、田坂体制の初戦にはその連勝が懸かります。

まずは、それが最も目の前にある目標です。


【練習レポート】田坂和昭監督代行 始動!』(清水エスパルス公式 2015/8/2)













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関連:清水エスパルス、大榎克己、田坂和昭

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comment
瞬, 2015/08/04 7:53 PM

今回の辞意報道を受け沈黙しきれず失礼いたします。
大榎氏が志半ばで去らなくていけない事はご本人が一番心痛されておられます。しかしプロ(勝敗重視)の世界だれかが責任をとらなくてはいけないのでしょう。また会社判断には監督とはいえ従わなくてはいけません。

決して大榎氏は闘いを諦めてはおりませんでした。最後まで戦い続ける覚悟でおいでになりました。想像以上の精神力だと思われます。人生がエスパルス全ての方です。会社の下した判断にご本人も後のチーム体制に極力影響が起こらないよう非は全てご自身にあるとエスパルスを守っての退任・・

勝率を上げれなかった事の責任は仕方がありませんが大榎氏のエスパルスへの真意を少なからずともお心にとどめておいてくださる事を願います。










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