2014.12.07 Sunday
泥まみれのサッカー、それでも 〜 J1第34節 甲府戦@アイスタ 参戦後記
JUGEMテーマ:清水エスパルス
2014/12/6(土) 15:30 KICK OFF
清水エスパルス 0-0 ヴァンフォーレ甲府(前半0-0)
【入場者数】
19,824人
【得点】
【出場選手】《清水のみ》
GK 櫛引 政敏
DF 河井 陽介
DF ヤコヴィッチ
DF 平岡 康裕
DF 吉田 豊
MF 本田 拓也
MF 竹内 涼
(→78分 MF 六平 光成)
MF 大前 元紀
MF 石毛 秀樹
(→57分 FW 長沢 駿)
FW ノヴァコヴィッチ
FW 高木 俊幸
(→90+2分 DF 三浦 弦太)
【警告・退場】
43分警告 石原 克哉(甲府)《ラフプレー》
45+1分警告 山本 英臣(甲府)《反スポーツ的行為》
60分警告 河井 陽介(清水)《反スポーツ的行為》
85分警告 クリスティアーノ(甲府)《遅延行為》
【主審】
吉田 寿光
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63 G大阪(28)
62 浦和(20)
60 鹿島(25) 鳥栖(8)
57 柏(6)
55 川崎F(13)
51 横浜FM(8)
50 広島(7)
48 F東京(14) 名古屋(-1)
45 神戸(-1)
44 新潟(-4)
41 甲府(-4)
38 仙台(-15)
36 清水(-18)
35 大宮(-16)
31 C大阪(-12)
28
14 徳島(-58)
==========
何とも言えない感情でした。
残留を決め、両手を挙げ、叫びました。
そこにあったのは、大きな喜び。
しかし、その後には、喜びとは少し違った感情が生まれました。
2014年シーズンを迎えるにあたって、最終節まで残留争いの渦中にいることは想定していませんでした。
巷の評判はどうあれ、今季は頂上を目指して戦うのだと。
そういったシーズンにならなかったことを、今日の甲府戦が終わった時に、改めて感じました。
「悔しい」と思いました。
「今季最高のサッカーを」と思っていましたが、現実は厳しいものでした。
泥まみれというような、ボロボロのサッカーでした。
パスはことごとく繋がらなかったし、チャンスと呼べる場面は、後半の元紀がGKと1対1になった場面くらい。
サイドは何度も突破され、甲府のボール回しに翻弄されるシーンが目立ちました。
球際では競り勝つことができず、ボールを保持しても出し処に戸惑うばかり。
何度か降りかかったピンチの一つでも決められていれば、全く違った心境でこの記事を書くことになっていました。
残留争いの渦中にいることを受け入れざるを得ないサッカーでした。
理想とはほど遠いサッカーであったことを、試合後の会見で大榎監督自身が語っています。
選手たちもそれは同様でした。
今季、公式戦を45試合戦いましたが、その中で唯一のスコアレスドローでした。
これまで公式戦8試合連続で失点を重ね、うち6試合は複数失点。
そういった中で、最後の大一番で完封を果たしました。
これまでのリーグ戦33試合のうち、29試合で途中出場を果たしてきた村田を、この試合では起用しませんでした。
これらのことは、この試合がいかに特別な試合であったかを示しています。
そして、特別な戦い方が求められ、辛うじてそれを達成した試合だったと言えるのかもしれません。
緊張からか、全く本来のプレーができていなかった選手たち。
残留をかけた戦いは、想像を絶するようなものであったのだと思います。
やはり、選手たちのプレーは堅かったと感じました。
それでも、理想だとか、プライドだとか、そういったことを全て切り捨てて、ただひたすらに残留するために戦いました。
見ていて楽しいサッカーではなかったし、華麗なものでもありませんでした。
露骨に時間を稼ぐような場面もありました。
でも、苦しみながらも必死に戦う選手たちのハートは伝わってきたし、最後には笑顔でシーズンを終えることができました。
残留を勝ち取ったことを素直に喜びたいと思います。
…と同時に、このまま来季を迎える訳にはいかないということも、十分に感じました。
自分たちの居場所は"ここ"ではない、と。
もう、二度と今回のような試合は経験したくありません。
選手たちも同じはずです。
来季は、そういった想いを抱きながらの戦いとなります。
どんなに上位を目指そうとも、2014年シーズンのことを忘れることはないでしょう。
心の中に、グッと何かをねじ込まれたような、そんな経験をしたシーズンでした。
その痛みは、この先も残るのだと思います。
大宮との残留争いは、清水に軍配が上がりました。
でも、それは本当に紙一重の戦いでした。
優勝の可能性のあった上位3チームがいずれも勝利を逃した最終節。
どの試合も難しいものであったと想像できます。
清水もまた、満員のアイスタであっても、勝利を収めることはできませんでした。
そんな中で、しっかりと勝利で締めくくったのは大宮。
強いチームでした。
ほんのわずか、勝ち点1。
例えば、いつものように開幕戦を落としていたら、中銀スタでの駿のゴールがなかったら、Eスタで同点に追いついていなければ、あのゴトビ体制最後の試合に勝利していなければ、終盤の新潟戦や川崎F戦での劇的な勝ち越しゴールがなければ…。
2014シーズンは違ったものになっていたかもしれません。
J1という舞台に残れたことに感謝。
全ての人に感謝。
まずは、選手やスタッフ、大榎監督には、ゆっくりと心身の疲れを癒してほしいと思います。
しかし、もう次の戦いが始まっています。
来季へ向けて、早速移籍に関する報道もありました。
もう、このメンバーでサッカーをすることはないのだと思うと、寂しさを感じます。
「苦しみ」ばかりのサッカーでそれを終えることになってしまったことに、悔しさを感じます。
そんな、喜びと、安堵感と、それ以外のいろいろな想いが混ざり合っている、そんな心境です。
『辿り着いたスタートライン 〜 J1第27節 C大阪戦@アイスタ 参戦後記』(2014/10/5)
『死んでない 〜 J1第26節 大宮戦@NACK 参戦後記』(2014/9/28)
『第4コーナーの戦い 〜 J1第25節 G大阪戦@アイスタ 参戦後記』(2014/9/23)
at 02:07, macotobatten, 試合 参戦後記
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